㈱IHIは7月12日、Woodside Energy Technologies Pty Ltd. から、ニュージーランド・サウスランド地方において、主に豊富な水力資源を活用した再生可能エネルギー由来のアンモニア製造・輸出の事業性に関する検討・調査業務を受注したと発表した。
現在市場に流通しているアンモニアは化石燃料由来だが、再生可能エネルギー由来のアンモニアに切り替えることでアンモニア利用に係わるサプライチェーンでのCO₂排出量が極めて低くなる。IHIはオセアニア地域を再生可能エネルギー由来のアンモニア製造・輸出事業の適地と考えている。
両社は、サウスランド地方グリーンポイント及びティワイポイントを対象に、グリーンアンモニア製造・輸出の事業性を検討・調査する。このプロジェクトでは、再生可能エネルギーで水電解を行い、年間50万トンのアンモニアを生産することを目標としている。
日本政府による2050年カーボンニュートラルの宣言により、アンモニアのような低炭素のエネルギーキャリア・チェーン実現に向けた官民による取組みが行われている。アンモニアは、製造・貯蔵・輸送に係わる技術が既に確立されていることから早期社会実装が期待されている。特に再生可能エネルギー由来のアンモニアは、幅広い需要家に燃料用途及び原料用途として広範囲な脱炭素ソリューションを提供できる可能性を有しており、両社で継続して日本‐オセアニア間のサプライチェーン構築の可能性を検討していく。