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日本ロボットシステムインテグレータ協会、「若者があこがれる職業」目指す

 一般社団法人日本ロボットシステムインテグレータ協会は7月13日、一般社団法人化に伴い、東京都内で設立総会を開催した。総会後のパーティで挨拶した久保田和雄会長(三明機工社長)は、次の5年の協会の目標として、①ロボットSIerを若者があこがれる職業へ。②SI業界の発展のみならず、自動化業界(ロボット業界)全体の発展の牽引車へ。③サイバーフィジカルシステムで、日本を世界一の自動化大国へ。――を掲げた。

 同協会は、2018年7月13日、一般社団法人日本ロボット工業会内の特定事業委員会として発足し、設立5年目を節目とし、新たな一般社団法人として独立。2023年6月1日、FA・ロボットシステムインテグレータ協会から一般社団法人日本ロボットシステムインテグレータ協会と改称した。

 設立趣旨によると、同協会は、ロボット・FA (Factory Automation) システムの構築等を行うシステムインテグレータ(以下、SIer)の通基盤組織として、 SIerの事業環境の向上及び能力強化に取り組み、 SIer を取り巻く関係者間の連携を促進させることにより、あまねく産業における生産活動の高度化を推進し、 我が国の産業の持続的発展と競争力の強化に寄与することを目的としており、概ね以下の項目を掲げた。

① SIerを中心としたFA・ロボット業界ネットワークの構築

・SIerを中心とした全国規模の情報ネットワークの確立

・SIerの受注機会の拡大や、 ユーザー要望に対してベストフィットソリューションを提供できるSIerとのマッチングの実現に向けた受発注ネットワークの構築

② SIerの事業基盤の強化

 SIerの経営基盤や事業環境の向上に向けた、SIer間の協業体制の構築や業界標準の制定、 人材確保支援等

③ システムインテグレーションに対する専門性の高度化

・ FA・生産システム及びそのインテグレーションに対する専門性を強化するための、 技術・安全講習を通した人材育成や教材開発等

■ロボット新戦略で政府も後押し、高まるロボットシステムインテグレータの重要性

 「人口減少社会」という局面を迎え、長期的な労働力不足は我が国における共通課題となっているなか、政府は2015年以降、「ロボット新戦略」を打ち出し、ロボット産業全般の強化を進めている。経済産業省と日本ロボット工業会は、2017年11月7日、「ロボットシステムインテグレータ(ロボットSIer)」の第1回設立準備総会を開くなど準備を進めた。同協会は、発足当初の会員144社が、現在は306社まで増加、業界として形を作った。

 ロボットの活用は、企業における人手不足への対応に加えて、作業員の過酷環境や危険作業からの解放など、さまざまな可能性を持っている。しかし産業用ロボットは、ロボット単体だけでは作業の自動化という目的を果たすことはできず、ロボットの先端にハンドを取り付け、動き方をプログラムし、センサや周辺設備と組み合わせた一連のシステムとして構築することで初めて機能する。

 このようなロボットシステムを自社で構築するのが困難な企業にとって、様々な機械装置や部品などから必要なものを選別し、最適なロボットシステムを構築する業務を担う「ロボットシステムインテグレータ(ロボットSIer)」と呼ばれる事業者は、ロボットの導入を検討するうえで重要な存在と言われている。

 参考:会員企業ハンドブック2023

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