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UBE、窒化珪素の製造設備を増設

 UBEは7月13日、電動車(xEV)向けの軸受・基板用途を中心とする需要の急増に対応するため、宇部ケミカル工場(山口県宇部市大字小串1978-10内)の窒化珪素製造設備の増設を決定したと発表した。2025年度下期に稼働予定で、生産能力は現行比で約1.5倍となる。

 UBEの窒化珪素は、独自のイミド熱分解法を用いて製造される高品位粉末。粒度が均一で不純物が少ない特長を備えており、微細構造の制御が可能なため、高い焼結体特性が得られる。この優位性が認められ、1986年の上市以来、自動車産業から航空機、電子産業、工作機械などの幅広い分野で様々な部品に用いられており、窒化珪素原料のグローバルスタンダードとして世界中のセラミックスメーカーから高い評価を受けている。

 さらに近年では脱炭素社会の実現に向けて、xEVで使用されるモーター用ベアリングやインバータ用放熱回路基板向けでも高品位かつ実績豊富なUBEの窒化珪素へのニーズが急増しており、ハイエンド領域の窒化珪素のトップメーカーとして、拡大する需要に対応するために生産能力の増強を図ることにした。

 UBEは2022年5月に発表した中期経営計画「UBE Vision 2030 Transformation〜1st Stage〜」のもと、地球環境問題への貢献とスペシャリティ化学の成長を両輪として、経営資源を効率的に投入し、地球環境と人々の健康、そして豊かな未来社会に貢献するスペシャリティ化学を中核とする企業グループになることを目指している。窒化珪素事業においては、環境・エネルギー分野での事業展開を拡大し、サステナブルな社会の発展に貢献していく。

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