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ソディック、メキシコに現地法人、米国向け部品の重要生産拠点、中南米各国で拡販

 ㈱ソディックでは6月30日、メキシコ・メキシコシティに現地法人「SODICK TECNOLOGIA MEXICO」を設立、今年7月より本格的に事業展開を開始すると発表した。

 近年、ソディックでは米国本土の放電加工機市場と合わせて、メキシコ市場での売上拡大に注力している。従来、メキシコにおいては米国法人を通じて自動車、航空機や家電等の各業界の顧客に対して販売を幅広く行ってきたが、今回の現地法人設立は、今後さらなる成長が見込めるメキシコを始め中南米各国での積極的な事業展開、拡販を目的としたもの。

 計画としては、設立当初2年間は、現地に倉庫を設置し放電加工機を中心に在庫を充実させ即納体制を構築。現地企業、日系企業を問わずメキシコ国内の顧客に対して拡販する。その後3〜5年以内には消耗品の在庫拡充、駐在員の増員やローカルのサービスエンジニア配置といった人員体制も強化し、製品の販売、サービス双方の事業での顧客満足度をより高め、メキシコ市場を中心に中南米各国での売上拡大、シェアアップを狙っていく。また、日系の部品サプライヤーにおいては、運用しているソディック製中古機を日本国内の生産拠点からメキシコの拠点へ移設するケースも多くみられることから、消耗品の販売やメンテナンスといったサービス事業の需要も取り込んでいく。

■現地法人「SODICK TECNOLOGIA MEXICO」の設立背景

 ソディックの主要顧客層である自動車業界においては、販売、生産の台数ともに過去2016〜2017年がピークで、その後は、コロナ禍などもあり低調な状態が続いていたが、一昨年2021年より再び販売、生産台数ともに右肩上がりの回復基調にある。

 一方、昨今のアメリカ国内におけるインフレの影響(人件費、材料費、外注費の高騰)により、特に自動車業界の部品サプライヤーを中心に米国向けの供給拠点としてメキシコへの生産を移管する企業が増加している。直近の2023年5月のメキシコにおける自動車生産台数は月産34万台、前年同月比で25%となっている。自動車以外でも、航空機、電機器や家電業界の部品サプライヤーにおいて、近年は中華圏からメキシコへ米国向け部品の生産を移管する企業も増加傾向にあり、製造業を中心に米国向け部品の生産拠点としてのメキシコの位置付けがますます重要となってきている。

 ソディックグループとしては、これらを背景に、コロナ禍を経て回復基調にあり、今後さらなる成長が見込めるメキシコ、中南米各国場への期待は大きく、今回は現地法人を設立するに至ったもの。

<現地法人「SODICK TECNOLOGIA MEXICO」概要>
会社名:SODICK TECNOLOGIA MEXICO, S.A. DE C.V.
所在地:プレサ デ ラ アンゴストラ #28PB, コロニア イリガシオン, 11500 メキシコシティ, メキシコ
資本金:3,000 万ペソ
設立:現地登記 2022 年 11 月 17 日 、事業開始 2023 年 7 月
執行責任者: Dave Thomas (Officer)
事業内容:工作機械、射出成形機などの販売、保守・サービス
総投資額:3,000 万ペソ(約 2 億 4,000 万円 換算レート 1 ペソ=7.98 円 6/9 現在)
出資比率:Sodick Co., Ltd. (Japan) =70% Sodick Holding Corporation (USA) =30%
従業員数:当初 5 名 ※将来的には 10 名規模を予定

 ニュースリリース

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