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熊谷組と清本鉄工、BBP製造工場を愛媛県西条市に建設

・脱炭素バイオマス燃料「ブラックバークペレット(国産バーク材原料)」製造拠点の建設に着手  

・脱炭素社会実現と電力安定供給への貢献を目指した 「持続可能な未来のための、チャレンジ」

 ㈱熊谷組(東京都新宿区)と清本鉄工(宮崎県延岡市)は5月22日、共同開発した脱炭素バイオマス燃料「ブラックバークペレット(国産バーク材原料、以下、BBP)」を2023年5月より製造・販売事業として事業着手し、同事業を運営するために共同出資会社「ローカルエナジーシステム株式会社」を設立したと発表した。

 BBP製造工場は愛媛県西条市に建設する。原料となるバーク材(木の皮)は地域材を活用し、国産材の専門商社である住友林業フォレストサービス(東京都新宿区)が調達を担当する。同事業により、国内林業活性化ならびに石炭火力発電への混焼材利用によりCO2排出量を減少させる脱炭素社会の実現と電力安定供給への貢献を目指す。

■事業の背景
 木は二酸化炭素(CO2)を吸収する森林吸収源として大切な役割を果たし、伐採後は製材し木製品として生まれ変わる。製材時に発生するバーク(木の皮)は現在使い途がなく、処理するには廃棄物として扱われている。両社は、このバークを活用し木を無駄なくあますことなく利用することが、国内林業に新たな道を拓き、ひいては林業の活性化に繋がると考え、2021年、バーク材を原料とした脱炭素バイオマス燃料を開発した。その後、脱炭素への取り組みを推進されている太平洋マテリアルや石炭火力発電事業者にBBPの試験燃焼を実施、一定の評価を得た。今回、BBP製造拠点の建設に着手することになった。建設予定地は愛媛県西条市で脱炭素の取組みを積極的に実施している同県ならびに同市と連携し、地域と一体となった事業を展開する。

■共同出資会社の概要
会社名:ローカルエナジーシステム株式会社(英語表記:Local Energy System CO., LTD.)(熊谷組子会社)
所在地 :大阪府大阪市
代表 :小泉 亨(熊谷組 関西支店 関西夢プロジェクト室長)
設立年月日 :2023年5月18日
資本金 :35,000,000円
出資者 :株式会社熊谷組、清本鉄工株式会社

■BBP商品及び製造拠点概要

<BBP商品概要>
開発者 :株式会社熊谷組、清本鉄工株式会社の共同開発
商品名 :ブラックバークペレット(BBP)
主原料 :バーク材(樹皮)
製造手法 :バーク材を半炭化した木質バイオマスペレット
熱量 :5,400kcal/kg (石炭と同等水準)
混焼率:最大30%以上 (参考:HGI値53~55)
保管 :高耐水性で野積み保管可能(西条ペレット工場完成予想図)

<製造拠点概要>
工場予定地 :愛媛県西条市
敷地面積 :約12,000㎡
製造能力 :約30,000トン
設備投資額 :約30億円
完成予定:2024年10月
販売予定:2025年 2月

■海外拠点構想
 脱炭素社会実現は世界共通の課題であり、石炭火力でのバイオマス燃料の混焼材需要は今後も高まると認識している。取り分けアジアにおける自国石炭火力への混焼利用促進やバイオマス原料が少ない日本における大口需要家への混焼材の大量供給は喫緊の課題。これらに対応するために、同BBP研究・開発で得た半炭化技術・ノウハウをアジア諸国へ技術輸出し、現地にて半炭化ペレットを製造する事業構想を検討している。既にベトナム産アカシアを原料にした半炭化ペレットを試験製造し、国内の発電事業者へ納入を開始した。
今後も脱炭素社会実現と電力安定供給を目指した取り組みを推進する。

 ニュースリリース

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