kikai-news.net

コベルコ建機、遠隔就労を実現するプラットフォームの開発を手掛けるジザイエに出資

 コベルコ建機は5月17日 、遠隔就労を実現するプラットフォーム「JIZAIPAD」の開発を手掛ける㈱ジザイエ(東京都千代田区)に対し、Human Augmentation(人間拡張)を投資テーマに掲げるベンチャーキャピタルである 15th Rock Fund 等と共に出資を行ったと発表した。また、今回の出資に合わせ、 コベルコ建機はジザイエと遠隔技術分野における業務提携を行った。

 コベルコ建機は、「誰でも働ける現場へ KOBELCO DX ソリューション」をテーマにロードマップを策定し、その実現に向けた取り組みを推進している。その中のひとつの柱となる取り組みが、遠隔操作システムと稼動データを用いた現場改善ソリューションである K-DIVE®。この K-DIVE®は、多様な人を集め・ 活かし・育てる現場を作ることで「人」を起点に組織を活性化し、経営効率を上げ、顧客の業界全体を変え ていくという未来像のもと、「働く人を中心とした現場のテレワークシステム」をコンセプトに掲げ、2022 年 12 月 5 日にサービスの提供を開始※1している。

 ジザイエは、「いつでも・どこでも・だれでも世界中のあらゆる情報にダイブし、輝くことができる世界の 実現」をミッションとして掲げ、「JIZAIPAD」の開発を手がけている。この根幹をなす技術は、国立研究開発法人科学技術振興機構が推進する戦略的創造研究推進事業のプログラムの1つである ERATO※2の「稲見自在化身体プロジェクト」を起点とし、東京大学先端科学技術研究センター 稲見昌彦教授のもとで研究開発が行われている自在化身体技術。ジザイエは、これらの研究成果を社会実装し、稲見教授が掲げる自在化社会の構築を目指し、2022 年 11 月に創業したばかりの東京大学発スタートアップ 。

 コベルコ建機は、2017 年 4 月から 6 年間にわたり、稲見教授が東京大学に構える「先端科学技術研究セ ンター 身体情報学分野 稲見研究室」との間で「建設機械の遠隔操作における新たなインタフェース技術の実装研究」をテーマに共同研究を行ってきた。コベルコ建機にとって、ジザイエは、この共同研究の出口としての位置づけであり、稲見教授との共同研究で培った視点、思考をジザイエで活用することができると考えている。

 コベルコ建機は、自身が長年培ってきた遠隔技術分野に関する技術・ノウハウをジザイエに提供し、ジザイエが他業種展開も可能な知的財産・技術として発展させて活用することによって成長し、その技術をコベルコ建機 K-DIVE®等へ還元すること、さらにはこの取組みによって、コベルコ建機とともに豊かな社会の建設に貢献していくこ とを期待している。

 コベルコ建機はこれからも『ユーザー現場主義』に基づき、顧客のニーズに応えるべく、技術の発展に努め、顧客へのさらなる商品価値の提供を目指していく。

※1:2022年12月5日付 コベルコ建機株式会社ニュースリリース 「K-DIVE®のサービス提供開始について」 https://www.kobelcocm-global.com/jp/news/2022/221205.html

※2:ERATO は、国立研究開発法人 科学技術振興機構が推進するプログラムであり、規模の大きな研究費 をもとに既存の研究分野を超えた分野融合や新しいアプローチによって挑戦的な基礎研究を推進することで、今後の科学技術イノベーションの創出を先導する新しい科学技術の潮流の形成を促進し、戦略 目標の達成に資することを目的として設立されたもの。

 ニュースリリース

モバイルバージョンを終了