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古河機械金属の機械事業、22年度売上は6.1%増の816億円、23年度予想は6.5%増の870億円

 古河機械金属が5月12日に発表した2023年3月期(2022年度)連結業績によると、売上高は、2,141億90百万円(対前期比150億93百万円増)、営業利益は、90億31百万円(対前期比12億97百万円増)となった。うち、産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、816億58百万円(対前期比47億19百万円増、6.1%増)、営業利益は、60億93百万円(対前期比14億14百万円増)となった。

 古河機械2023年3月期機械事業データ

<産業機械>

 産業機械部門の売上高は、179億43百万円(対前期比2億20百万円増)、営業利益は、15億15百万円(対前期比1億 18百万円増)となった。当期末の受注残高は、橋梁において道路橋、マテリアル機械において砕石プラントな どの受注があったため、前期末に比べ増加した。また、ポンププラント、環境製品および橋梁は増収となったが、マテリアル機械は減収となった。大型プロジェクト案件は、中央自動車道新小仏トンネル工事向け密 閉式吊下げ型コンベヤ(SICON®)等について出来高に対応した売上高を計上したが、一部工事の延期の影響も あり、減収となった。

<ロックドリル>

 ロックドリル部門の売上高は、357億52百万円(対前期比48億41百万円増)、営業利益は、30億30百万円(対前期 比19億13百万円増)となった。国内については、油圧ブレーカの大型機種の出荷増や、トンネルドリルジャン ボの高機能機種へのシフトが進み、補用部品の出荷増および特注機の整備台数増などにより、増収増益となった。海外については、主として、北米における油圧ブレーカ、油圧クローラドリルおよび補用部品の出荷増に加え、円安による増収効果もあり、増収増益となった。

<ユニック>

 ユニック部門の売上高は、279億61百万円(対前期比3億43百万円減)、営業利益は、15億47百万円(対前期比6億 17百万円減)となった。国内については、トラックの生産遅延および減産によるクレーン架装の遅れを主因と して減収となり、また、鋼材など原材料価格の値上げ等により原価率が悪化して減益となった。海外について は、欧米におけるミニ・クローラクレーン、東南アジア、オセアニアおよび中近東におけるユニッククレーンの出 荷が増加し、増収増益となった。

 2022年度の我が国経済は、ウィズコロナの下、各種政策の効果もあって、景 気は持ち直しの兆しがみられた。サービス消費やインバウンド需要の回復を受け、非製造業では増益が続いている。一方、海外需要の回復に伴う輸出の増加などを背景に、前半好調だった製造業の企業収益は、円安や資源高による原材料価格の高騰などの影響で、素材業種を中心に足元では弱含んでいる。世界的な金融引締め等が続 く中、欧米を中心とする海外経済の減速など、下振れリスクが高まっており、不確実性が大きい状況が続いている。

■次期の見通し

 2024年3月期の通期の業績予想については、売上高は、2023年3月期に比し、296億90百万円減収の1,845億円となる見込みで、営業利益については、1億68百万円増益の92億円となる見込み。

機械事業部門は、前年度比6.5%増の870億円の見込み

 産業機械部門は、老朽化設備の更新需要が見込まれるポンプおよびマテリアル機械、ならびに橋梁などで増収を見込み。全体としては、売上高は、増収となるものの、比較的採算の良い環境製品の減収により、営業利益 は、当期並みとなる見込み。

 ロックドリル部門は、リニア中央新幹線の工期遅れなど、トンネルドリルジャンボ関連の売上げが減少するものの、主として、大型機市場の開拓を推進する北米や、油圧クローラドリルの受注が好調な東南アジアでの増収を見込む。全体としては、売上高は、若干の増収となるものの、営業利益は、円安による増収効果があった当期並みとなる見込み。 

 ユニック部門は、主として、クレーン架装に影響を及ぼしているトラックの生産遅延および減産が回復に向かっ ている国内において、大幅な増収となる見込み。全体としては、売上高は、増収となり、営業利益も、増益と なる見込み。

 詳細は、古河機械金属の2023年3月期決算短信

 

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