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アイチコーポレーション、22年度売上は7.2%増の607億円、23年度予想は0.5%増の610億円

 ㈱アイチコーポレーションが4月25日に発表した2023年3月期(2022年度)の経営成績によると、売上高は前期を40億87百万円(7.2%)上回る606億78百万円となった。セグメント別には、特装車売上高は前期を32億42百万円(7%)上回る473億13百万円、部品・修理売上高は前期を9億30百万円(8%)上回る127億9百万円となった。利益については、営業利益は前期を4億89百万円(7.1%)上回る73億51百万円、経常利益は前期を2億79百万円(3.6%)上回る80億16百万円となった。また、親会社株主に帰属する当期純利益は前期を3億13百万円(5.5%)上回る59億58百万円となった。

 アイチコーポ2023年3月期データ

 2022年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する各種規制が徐々に緩和され、経済活動の正常化に向け景気の持ち直しの動きが一部には見られるものの、米国発信の金融不安問題、ウクライナ紛争の長期化による原油・原材料価格の高騰、欧米諸国での急速な金融引き締めおよび中国・台湾問題の地政学的 リスクも高まり、景気の先行きは不安定な状況で推移した。同社グループを取り巻く環境は、前期から顕在化した半導体関連部品をはじめとした多くの部品調達の混乱が 続く中、主力であるトラックマウント式高所作業車用シャシ供給問題も発生し逆風の中での大変厳しい経営環境となった。

 この様な環境の中、特装車の国内販売については、経済活動の回復と共に、電力業界を中心に設備投資の 持ち直しの傾向が見られ、売上高は前年と比べ増収となった。また、利益についても、鉄鋼、油脂類をはじめとする原材料価格の高騰に加え、電力、ガスをはじめとし たエネルギーコストも大幅に上昇する中、それを吸収すべく原価改善活動と売価改善活動を展開した結果、前年と比べ増益となった。

■今後の見通し

 次期の経済見通しについては、インバウンド需要の回復や建設事業の拡大は見込まれるものの、金融不安 および地政学的リスクの顕在化による世界経済の悪化等の懸念材料も多く、不安を抱えた状況が続くものと思われる。

 次期の連結業績の予想としては、部品調達課題は継続するものの、中期経営計画に掲げた、「サービス事業」および「カスタマイズ機能」の強化等を実現することにより、売上高610億円(前期比0.5%増、営業利益75億円(同2.0%増)、経常利益80億50百万円(同0.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益60億円(同0.7%増)を見込んでいる。

 アイチコーポレーションの2023年3月期決算短信

 決算参考資料

 

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