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AGC 、EUV露光用フォトマスクブランクスの生産能力を増強

更なる微細化に対応する次世代品を生産

 AGC(東京都千代田区)は4月27日、100%子会社であるAGCエレクトロニクス(福島県郡山市)において、EUV露光用フォトマスクブランクス(以下、EUVマスクブランクス)の生産能力増強を決定したと発表した。2024年1月より稼働を開始し、段階的に増強を行うことにより、AGCグループのEUVマスクブランクス生産能力は2025年に現在の約30%増となる。

 EUVマスクブランクスは、非常に微細な半導体の製造工程であるEUV露光工程に必要とされるもので、半導体の高性能化を支えている。半導体の高性能化は、次世代高速通信や自動運転の実現をはじめとする高度な情報処理に不可欠。今後、高性能半導体の生産拡大に伴い、EUVマスクブランクスの需要は大幅な拡大が見込まれている。この需要増に応えるとともに、半導体製造プロセスの更なる微細化に必要とされる次世代品を生産するため、生産能力の増強を決定した。

 なお今回の生産能力増強は、経済産業省による「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金」*1の採択事業となっている。

 AGCは、「ガラス材料」から「コーティング」までを一貫して手掛けることができる、世界で唯一のEUVマスクブランクスメーカーです。AGCのEUVマスクブランクスはガラス材料技術から成膜技術に至るまでの高い技術・品質が総合的に評価されており、複数のロジックおよびメモリー半導体メーカーに採用されている。

 今後も大きな需要の伸びが見込まれるEUVマスクブランクス事業において積極的な設備投資を実施し、2025年には売上高400億円以上を目指すとともに、素材メーカーとして半導体産業の発展に貢献していく。

*1:サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金(経済産業省)

■EUVマスクブランクスについて
 EUVマスクブランクスは、低膨張ガラス基板の表面に複数の組成から成る膜を積層したもの。EUVマスクブランクスの表面に半導体チップの回路原版を形成したものがEUVフォトマスクであり、その回路をシリコンウェハ上に転写して半導体チップを形成します。回路の微細化に伴い、EUVマスクブランクスに対する、
・非常に小さなサイズの欠陥を限りなくゼロに近づけること
・非常に高い平坦度であること
といった要求水準は、更に高くなっている。

<AGCエレクトロニクス株式会社>
資本金:300百万円
代表:橋本 重人
本社所在地:福島県郡山市
従業員数:約800名
主な事業内容:ガラスフリット・ペースト、光ピックアップ等のオプトエレクトロニクス製品、及び半導体製造装置用合成石英製品、EUV露光用フォトマスクブランクス

 ニュースリリース

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