利益面については、原材料・エネルギー価格高騰が前期から継続するなか、売上・生産の増加による操業度の改善に加え、原材料価格上昇分の販売価格への環流や、生産ラインの自動化・合理化による生産性の向上、調達コストダウンにとり組み、また、為替が円安で推移した結果、営業利益は39億12百万円(同7.6%増)となった。一方で、経常利益は、期中における為替差損や支払金利の増加などにより、32億92百万円(同8.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は22億16百万円(同6.9%減)となった。
このような状況のもと、不二越グループは、中長期的な脱炭素・EV化をはじめとする産業構造の大変革を見据え、工具、工作機械、ロボット、ベアリング、油圧機器、そして特殊鋼事業をあわせ持つ総合機械メーカーとしての特長を活かし、ユーザーのものづくりに寄与する新商品の開発や技術提案などにより、受注・売上の拡大にとり組んでいる。また、収益の改善に向けて、需要の変化に対応する世界の工場再編、合理化、内製拡大など、事業全般の構造改革を推進している。
■セグメントの業績
部品事業では、自動車・建設機械分野の一部で生産調整の影響があったが、産業機械・市販分野の需要が堅調に推移し、売上高は387億90百万円(同1.7%増)となった。一方、営業利益は、原材料・エネルギー価格の高騰などの影響を大きく受け、12億18百万円(同42.1%減)となった。
その他の事業では、特殊鋼需要の回復と、販売価格の引き上げなどにより、売上高は41億41百万円(同9.6%増)、営業利益は2億47百万円(同5.6%増)となった。
■今後の見通し
2023年11月期の第2四半期累計期間及び通期の連結業績予想については、2023年1月12日発表の下記予想数値から変更はない。
売上高2,600億円(前期比0.7%増)、営業利益 175億円(同2.8%増)、経常利益165億円(同3.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益125億円(同2.1%増)。