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不二越、23年11月期第1四半期売上は9.7%増の658億円、通期予想は変更せず

 ㈱不二越が4月5日に発表した2023年11月期第1四半期(2022年12月~23年2月)連結業績によると、売上高は、自動車・建設機械分野の一部で生産調整の影響などがあったが、産業機械・市販分野の需要が堅調に推移し、特に北米・中国を中心に、工具、ロボットなどの拡販により、658億25百万円(前年同期比9.7%増)となった。うち、国内売上高は291億12百万円(同2.6%減)、海外売上高は367億13百万円(同21.9%増)となった。

 利益面については、原材料・エネルギー価格高騰が前期から継続するなか、売上・生産の増加による操業度の改善に加え、原材料価格上昇分の販売価格への環流や、生産ラインの自動化・合理化による生産性の向上、調達コストダウンにとり組み、また、為替が円安で推移した結果、営業利益は39億12百万円(同7.6%増)となった。一方で、経常利益は、期中における為替差損や支払金利の増加などにより、32億92百万円(同8.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は22億16百万円(同6.9%減)となった。

 第1四半期連結累計期間における不二越グループをとり巻く環境は、一部地域・業種で弱さがみられるものの、総じて緩やかな回復が継続した。一方で、半導体不足による自動車の減産影響に加え、ウクライナ情勢の長期化、原材料・エネルギー価格の高騰など世界的なインフレや各国の政策金利引き上げに伴う景気後退懸念の高まりなど、先行き不透明な状況が継続している。

 このような状況のもと、不二越グループは、中長期的な脱炭素・EV化をはじめとする産業構造の大変革を見据え、工具、工作機械、ロボット、ベアリング、油圧機器、そして特殊鋼事業をあわせ持つ総合機械メーカーとしての特長を活かし、ユーザーのものづくりに寄与する新商品の開発や技術提案などにより、受注・売上の拡大にとり組んでいる。また、収益の改善に向けて、需要の変化に対応する世界の工場再編、合理化、内製拡大など、事業全般の構造改革を推進している。

 不二越2023年11月期第1四半期データ

■セグメントの業績
 機械工具事業では、産業機械・市販分野での工具需要の拡大と、電機・電子分野、EV関連でのロボットの拡販により、売上高は228億93百万円(前年同期比26.5%増)となり、営業利益は24億67百万円(同90.6%増)となった。

 部品事業では、自動車・建設機械分野の一部で生産調整の影響があったが、産業機械・市販分野の需要が堅調に推移し、売上高は387億90百万円(同1.7%増)となった。一方、営業利益は、原材料・エネルギー価格の高騰などの影響を大きく受け、12億18百万円(同42.1%減)となった。

 その他の事業では、特殊鋼需要の回復と、販売価格の引き上げなどにより、売上高は41億41百万円(同9.6%増)、営業利益は2億47百万円(同5.6%増)となった。

■今後の見通し
 2023年11月期の第2四半期累計期間及び通期の連結業績予想については、2023年1月12日発表の下記予想数値から変更はない。

 売上高2,600億円(前期比0.7%増)、営業利益 175億円(同2.8%増)、経常利益165億円(同3.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益125億円(同2.1%増)。

 不二越の2023年11月期第1四半期決算短信

 第1四半期決算補足資料

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