・環境戦略「タダノ・グリーンソリューション」の全容を発表
タダノはクレーン業界において、日本で約 50%、米国では約 45%のシェアを持 ち、2019 年にドイツの大手クレーンメーカー「Demag(デマーグ)社」を買収するなど、現在、日本、米国、欧州を中心に世界各地で事業を拡大しているグローバルクレーンメーカー。
■ CONEXPO2023記者会見「タダノが環境対応型製品にこだわる理由」
タダノでは、創業当時からの理念である「企業は社会や人との調和の中で生かされている存在」であるという 考えから「社会の一員として、地球環境の改善に貢献したい」という思いが強くある。タダノグループとして、 2050年を目途に「カーボンネットゼロ」を目指していくことを2021年4月に宣言している。
氏家俊明 代表取締役社長は、CONEXPOでの発表会で以下のように述べている。
「世界各国で環境ミッションが進められています。この流れは建設機械業界にとっても必然となります。その中で、 タダノの新しい使命として「Our True Mission: ゼロ・エミッション」を掲げました。タダノは、2050 年までにネッ トゼロエミッションを達成するために、「タダノ・グリーンソリューション」として、2030 年までに事業活動における CO2 排出量を 25%、製品における CO2 排出量を 35%削減する目標を掲げています。環境や 使いやす さ、効率性を両立させた製品をお届けするための新しいタダノの取り組みです。クレーン建機業界において、本 気でこれだけの環境対応をしているのはタダノだけです。」
■世界初のフル電動ラフテレーンクレーン、日本市場へ
CONEXPO2023 では、米国市場向けの世界初のフル電動ラフテレーンクレーン「GR-1000XLL EVOLT」が展示された。日本市場向けには、25t 級の「GR-250N EVOLT」を本年中に発売する予定 。
■米国市場向け「GR-1000XLL EVOLT」 日本市場向け「GR-250N EVOLT」
移動のための自走からクレーンの稼働まで、全てを電動で行える製品で、機動性や動力も燃料で稼働するのと変わらない性能を発揮した上で、CO2 の排出が完全に抑えられる、クレーン業界にとっても画期的な製品。また、日本では、インフラの老朽化対策が今後益々増えていくと言われている。タダノはラフテレーンクレーン、オールテレーンクレーン、トラッククレーン、高所作業車、カーゴクレーン、更にドイツ のデマーク社を 19 年に買収した実績から、日本市場ではこれまで海外製しかなかった大型のオールテレーンクレーン、クローラークレーンも、アフターサービス含めタダノが対応するなど、日本国内のニーズに合わせたあらゆる ジャンルの製品を日本国内にも提供していく。
もう一つの注目機種は、AC 7.450-1 。同機種に従来の吊り上げ性能を上げることができる新たなオプシ ョンとして Sideways SuperLift system(SSL)搭載機種を展示した。
■ CONEXPOについて
CONEXPO(コネクスポ/正式名称:CONEXPO-CON/AGG)は、1909年から米国で開催して いる歴史のある展示会で、近年は3年に一度開催されており、 今年の開催期間は、現地時間の3月15日(水)から18日(土)までの 4日間、会場はラスベガス。CONEXPOは、世界中の建機・重機メーカー、関係者、取引先、 メディア、そして建機・重機ファンが一同に集まり、ドイツのBauma(バウマ)、 フランスのIntermat(インターマット)と並ぶ、世界三大建機展の一つ。
■タダノグループについて
株式会社タダノは、1955 年に日本初の油圧式トラッククレーンを開発して以来「創造・奉仕・協力」の経営理念の もと、安全で品質の高い製品を提供し、グローバルに成長してきた。現在、国内外にグループ会社 42 社、生産拠点 11 か所を展開し、「世界に、そして未来に誇れる企業」を 目指して、全てのステークホルダーの期待に応え、企業価値を最大化する取り組みを進めている。