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村田製作所、フランスでのシリコンキャパシタの生産ライン拡充

 ㈱村田製作所は3月8日、生産子会社であるMurata Integrated Passive Solutionsが、シリコンキャパシタの生産能力を拡大するため、フランス・カーンにて200mmウエハの生産ラインを新設すると発表した。同ラインは2023年の春から新設の準備を開始し、既存の建物の中に新設される。これにより2023年から2025年にかけて、新たに100名を超える雇用創出を見込んでいる。製造したシリコンキャパシタは、埋め込み型医療装置、電気通信インフラストラクチャ、携帯電話など要求の厳しい用途に利用されている。

 同ラインは200mmウエハをベースとしており、電気特性に対して非常に高い性能を発揮する最新のPICS※1技術を活用することに重点を置いている。同ラインの製品は、厚み40µmの極小サイズでありながら非常に高い性能と静電容量値を持ち、主に携帯端末市場の用途で用いられる。

※1:PICSとはPassive Integration Connective Substrateの略
https://www.murata.com/ja-jp/support/faqs/capacitor/siliconcapacitors/other/0003

 Murata Integrated Passive Solutionsでマネージングディレクターを務めるFranck MURRAYは次のように述べている。
「シリコンキャパシタの技術は日を追うごとにその魅力を増しており、要求の厳しいニッチな市場の範囲を越えて大きく成長してきました。携帯電話のアーキテクチャや新しい電気自動車には周波数や温度の面で非常に高い性能が必要とされています。さらにこれらの新しい用途では、スペースと生産量の面でも厳しい要件が求められています。今回の投資は、フランスおよび欧州省庁の支援も受けています。この支援により、技術が向上し、お客さまへの大きな価値提供を実現できるものと思います。」

■Murata Integrated Passive Solutionsについて
 Murata Integrated Passive Solutionsは、日本の村田製作所グループに属する会社。フランスのノルマンディー地方・カーンに拠点を構え、埋め込み型医療デバイス、高信頼性用途、電気通信インフラストラクチャ、自動車や携帯端末への用途を主な対象とする3Dシリコンキャパシタの開発と生産を担っています。同社はフランスで200名以上を雇用している。

■ムラタについて
 村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。

 ニュースリリース
 *リリース内容から一部「ですます調」で表記しています。

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