■出資の背景および今後の展開
建設業界では技能労働者の減少を背景に、デジタル技術やロボットを活用した業務効率化や省人化など生産性向上が課題とされている。
東急建設は2030年を到達年とする長期経営計画において、競争優位の源泉の一つに「デジタル技術」を位置づけ、DX戦略を推進している。その中で、BIMを活用した鉄筋の自動加工システムの実証(※2)に取り組むなど、施工の自動化を積極的に推進しており、今回の出資はこの動きをさらに加速させるものとなる。
今後も東急建設は、国内外の有望なベンチャー企業への出資を通じ、建設業の枠を超えた新たな活動に取り組んでいく。
<Toggleについて>
Toggleは、鉄筋を自動組立するためのソフトウェア開発および、ロボットを用いて鉄筋組立そのものを行うベンチャー企業で。同社のソフトウェアは、鉄筋組立図の自動生成や、アーム型ロボットを活用した鉄筋の自動溶接・組立・品質確認を可能にするため、建設現場の省人化に寄与する。また、同社はAIやML(※1)の活用を通じた製造データの蓄積を行っており、高精度かつ高自由度の鉄筋組立を実現するソフトウェア開発力を有している。
所在地 : 1121 Lincoln Avenue Holbrook, NY 11741,United States
CEO : Daniel Blank
累計調達額 : 11.7Millionドル
設立 : 2016年
事業内容 : 鉄筋の自動事前組立
HP : https://toggle.is
※1 AI(Artificial Intelligence/人工知能):人間の知的能力をコンピュータ上で実現する、技術・ソフトウェア・コンピュータシステム。
ML(Machine Learning/機械学習):経験からの学習により自動で改善するコンピューターアルゴリズム。AIの一種と見なされる。
※2 BIMを活用したPCa部材製造における鉄筋の自動加工システムを実証(2022.4.22リリース):https://www.tokyu-cnst.co.jp/topics/2114.html