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東洋エンジニアリング、チリでグリーンアンモニア製造の実証前調査を開始

・NEDO国際実証の実証前調査に採択

 東洋エンジニアリング(TOYO)は2月1日、三井物産と共同で、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「2022年度エネルギー消費の効率化等に資する我が国技術の国際実証事業」に、「再生可能エネルギーの出力変動時において グリーンアンモニア合成プラント安定運転を実現するための製造技術の実証研究(チリ)」の実証前調査を申請し、採択されたと発表した。実証プラントは、チリ北部アントファガスタ州トコピージャに建設予定であり、太陽光発電由来の再エネ電源からグリーンアンモニアを製造する技術の実証プロジェクトに取り組む。

<案件概要>
案件名:HyEx Project (Phase-1)
建設予定地:チリ北部アントファガスタ州トコピージャ
対象設備:グリーンアンモニア製造設備 年産18,000トン
ライセンサー:米国KBR社
設備完成予定:2025年(実証前調査を経て実証研究へ移行した場合の予定)

 なお、TOYOは実証事業と並行して昨年11月にチリ側実行主体であるEnaex S.A.社(チリの硝酸アンモニウム製造会社。2018年よりHyEx Projectの開発を主導)と同プラントのFEED(基本設計)業務契約を締結しており、今年8月のFEED完了を予定している。

 チリは太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーのポテンシャルが高く、世界的にも安価なグリーン水素・アンモニアが製造可能であると期待されている。チリ政府は2021年11月に国家素戦略を策定し、2030年にコスト競争力世界一の水素生産を実現すると共に、2040年に世界トップ3の水素輸出国を目指している。同プロジェクトは、チリ国内消費用途のグリーンアンモニア製造技術の確立をその先駆けとして行うことを目指しており、将来的には、商業規模(年産700,000トン)のグリーンアンモニアプラントを建設する計画。

 TOYOは、2021年に策定した中期経営計画のもと、低炭素アンモニアの案件推進を通して、CO2排出量の削減による持続可能な社会の実現に貢献していく。

 ニュースリリース

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