積水化学工業は1月16日、連結子会社である積水ポリマテック（さいたま市桜区）の EV（電気自動車）等環境対応車向け放熱材料の生産拠点を米国に新設することを決定したと発表した。建設着工は 2023 年 1 月、生産稼働開始は2023 年 8 月を予定している。
環境への意識が世界的に高まるなか、各国・各地域においてガソリン（ディーゼル）車から電気自動車へのシフトが一段と加速している。なかでも米国においては、連邦政府一体となって電気自動車の普及が強く推進されており、米国市場の 2025 年度電気自動車生産台数は 2022 年度同生産台数の約 3 倍となる 360 万台にのぼると予測されている。これに伴い、米国の各車両メーカーや電気自動車に搭載されるリチウムイオンバッテリー（以下 LiB）・電装品メーカーからの放熱ニーズが急速に拡大している。積水ポリマテックの放熱材料は、高い熱伝導性能に加え、低アウトガス等の優れた性能により、既に日本・中国・欧州の車両メーカーや LiB メーカーから高い評価を得ている。こうした背景により、現状の日本・タイ・中国・欧州の 4 生産拠点に加え米国に新たに生産拠点を建設。生産能力を増強し、顧客ニーズに応えていく。
また、積水化学の高機能プラスチックスカンパニーでは、モビリティ分野を戦略分野とし、米国、欧州でのマーケティング活動を強化・加速し、放熱材料事業のさらなる拡大やモビリティ向け新製品の開発に力を入れていく。
＜新生産拠点の概要＞
会社名：SEKISUI POLYMATECH AMERICA, LLC
所在地：246 Johnson Riley Rd, Calvert City, KY 42029 U.S.A.
資本金：4,500 千 米ドル（SEKISUI AMERICA CORPORATION 100％出資）
建屋面積：約 3,000 ㎡（SEKISUI SPECIALTY CHEMICALS AMERICA, LLC 敷地内）
主な生産品目：グリス状放熱材料
稼働開始時期：2023 年 8 月
詳細は、ニュースリリース