本年も工業会の設立理念である「調和と発展による世界への貢献」ならびに「共生と競争」のもと、新しい工業会の事業活動を考え変革・発信を続け、社会の持続的発展に貢献して参りたいと、思いを新たにしております。
昨年も新型コロナウイルスは形を変えながら感染は収束していないため、引き続き適切な感染対策を実施し、感染リスクを低減する必要性を痛感しております。一方で国内でも徐々に“Withコロナ”も浸透し、5月には当工業会の総会を3年ぶりに会場にて開催することができました。海外の対応も様々ですが、昨年末にカタールで開催されたサッカーワールドカップでは日本代表の活躍に興奮したのと同時に、スタジアムの観衆の様子に驚いた方も多かったのではと思います。
このような中、建設機械の市場動向につきましては、昨年8月に当工業会から令和4年度(2022年度)、令和5年度(2023年度)の建設機械需要予測を発表致しました。令和4年度(2022年度)全体の通期需要予測は、国内は底堅く推移、輸出は続伸し、前年比3%増を見込んでいます。令和5年度(2023年度)通期では国内が前年度比2%増・輸出は5%増と堅調に推移する予測となっており、全体で前年度比4%増と3年連続で増加し、過去最高のものとなる予測となっております。“Withコロナ”での経済活動の活発化が背景にあると捉えておりますが、為替変動の影響・継続的な部品調達難、海外市場間物流の停滞と、それらに起因する物価上昇などが懸念材料ではあります。新たな事象が発生することで、市場への供給対応に不足や遅延が発生する状況を経験してきましたが、世界のインフラ整備を担う建設産業を支えていく工業会の使命を果たすためには、建設機械本体や部品・サービスを安定して提供することが重要であり、従来からの取り組みにデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みを上乗せしていくことで市場の要求・予測困難な時代の要請に対応できるよう引き続き注力してまいります。
また引き続き、工業会は防災・減災・老朽化インフラへの対応のみならず、カーボンニュートラルに代表される環境・省エネルギー化への貢献、会員各社のグローバル展開への支援、i-Constructionなど新しい技術への対応、またICTを活用した情報化施工の普及促進で少子高齢化・担い手不足の解消に貢献すべく、活動を推進して参りますので、ご支援・ご協力の程よろしくお願い致します。
最後になりますが、皆様にとって安全で素晴らしい一年となりますように祈念いたしまして年頭のご挨拶とさせて頂きます。