年初にあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。
さて、昨今の事業環境に目を向けると、ウクライナ問題等不安定な世界情勢や中国メーカーの台頭、部材価格の高騰、半導体をはじめとするサプライチェーンの混乱など、依然として大きな変化が続く状況の中で、日本や欧米、東南アジアを中心に世界的な建設機械の需要は安定傾向が続いております。また、長期的観点でも、先進国での安定需要や、新興国におけるインフラ投資の伸長により、今後も建機市場は安定的に拡大するものとみております。当社の2022年度業績は厳しい見通しとなっておりますが、「品質と品格」を経営の柱としながら、企業理念である「ユーザー現場主義」を大切にし、「世界で最も信頼される建設ソリューション企業」になるために愚直に行動してまいります。
当社は、2025 年度にはストックビジネスとコトビジネスの利益を、新車販売の利益と並ぶ柱にし、いかなる環境下でも安定収益を確保できる事業体を目指しております。そのコトビジネスの第1 弾として、2015 年にコンセプト策定をスタートさせた油圧ショベルの遠隔操作システム「K-DIVE®」のサービス提供が遂に開始となりました。
「K-DIVE®」を利用することで、場所や時間に制約されることなく効率的に現場作業が行え、これまで建設現場では働くことができなかった多様な人たちに対しても、活躍の機会が広がっていくことを期待しております。また、クレーン分野では、施工計画策定支援アドインソフト「K-D2 PLANNER®」を販売開始致しました。
働き方改革や人口減少に加え、カーボンニュートラルやデジタルトランスフォーメーションの進化が加速しておりますが、当社は、人にも環境にも優しい建機を世に送り出し、建設を取り巻く社会をデジタルで繋げ、建設現場に安全、安心を確実にお届けします。そして持続可能な社会実現に向けて邁進してまいります。
皆様にとって、2023 年が素晴らしい年でありますことを祈念し、新年のご挨拶とさせて頂きます。