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IHI、自動車プレス用金型向けコーティング事業拡大のため業務提携を締結

IHIは11月7日、グループ会社であるIHI Ionbond AG(スイス チューリッヒ、以下、IIBAG)が、㈱日本コーティングセンター(神奈川県座間市、以下、JCC)と、自動車プレス金型(新型・リユース品)向けコーティング サービスを両社で相互提供する業務提携契約を締結したと発表した。

 自動車のプレス加工では、繰り返しの使用に耐えるための金型の耐久性と、成形される製品の品質の維持が求められる。IIBAGの「Ionbond™ 90 Concept」とJCCの「ヴィーナス」コーティングは、PVD法2により成膜された硬質なコーティング。同コーティングを自動車プレス金型に施すことで、製品品質を維持しながら金型の寿命を延ばし、不良による廃棄を最小限に抑え、顧客の生産性向上に貢献する。

 IIBAGは欧州、アジア、北米の15か国の35か所にコーティング拠点を持ち、自動車部品・金型・切削工具・産業機械部品・航空宇宙・医療・装飾と多様な製品向けにPVD、CVD3、PACVD4のコーティングサービスを提供する世界的なリーディングカンパニー。JCCは、30年以上の実績を持ち、PVDコーティングサービスを提供してきた日本有数の企業。この契約の締結により、IIBAGとJCCは、相互に「Ionbond™ 90 Concept」と「ヴィーナス」コーティングを世界中の自動車業界のお客さまに提供していく。また、契約の範囲は新型およびリユース品の自動車プレス金型向けのコーティングサービスを対象としているため、自国および世界中の生産拠点で同一の製品品質を求めている自動車業界の顧客のニーズに貢献できる。

 なお、IIBAGとJCCは、11月8日(火)~13日(日)開催予定の「第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2022)」において、出展予定。

 IIBAGは今後も、顧客の用途に合わせて幅広いコーティングを提供することで、顧客のさまざまなニーズに対応していく。

■コーティングとは、金属などの表面を硬質な膜で覆う処理をすること、またはその膜。コーティングを部品に施すことで耐摩耗性の向上や摩擦係数の低減が可能であり、部品の長寿命化に貢献できる。

■PVD(Physical Vapor Deposition、物理蒸着法)は真空容器内で発生させた原料の蒸気を、工具や部品などの成膜対象物に付着させることでコーティングする方法。

■CVD(Chemical Vapor Deposition、化学蒸着法)は成膜対象物の表面で原料を化学反応させてコーティングする方法。IIBAGは原料を熱のエネルギーで分解して真空容器内で反応させる方法を使用。

■PACVD(Plasma Assisted Chemical Vapor Deposition)は原料ガスをプラズマ(放電)のエネルギーにより分解・反応させてコーティングする方法。

<IHI Ionbond AG>

所在地:スイス チューリッヒ

代表者:代表取締役会長 秋元 潤、代表取締役社長 Jeroen Landsbergen

資本金:2、000、500 CHF

事業概要:自動車部品・金型・切削工具・産業機械部品・航空宇宙・医療・装飾など広範囲な事業向け、PVD、 CVD、 PACVD、 受託コーティングサービス

 <日本コーティングセンター株式会社>

所在地:神奈川県座間市小松原1-43-34

代表者:代表取締役社長 千葉 祐二

資本金:100、000、000円

事業概要:受託コーティング事業

 ニュースリリース

 

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