アマダグループは10 月 25 日 、今秋、日欧米で開催され る「JIMTOF 2022」(日本、東京、11 月 8 日から 13 日)、「EuroBLECH 2022」(ドイツ、ハノーバー、 10 月 25 日から 29 日)、「FABTECH 2022」(アメリカ、アトランタ、11 月 8 日から 11 日)に出展すると発表した。アマダは各地域のニーズに応え、新 NC 装置「AMNC 4ie」を搭載したファイバーレーザマシ ンとベンディングマシンを発表する。
各地域の製造業は新型コロナウイルス感染症拡大やウクライナ情勢をめぐる地政学リスクの高 まりを背景に、製造回帰が進み人材不足が深刻化している。製造現場では人材の多様化が進 んでいるため、言葉の壁による技能伝承の課題もある。また、産業界ではサプライチェーンに おけるカーボンニュートラルへの対応も急務となっており、板金業界でも例外ではない。
このようなニーズを受けて開発したファイバーレーザマシンとベンディングマシンは、誰でも・どこ でも使える環境にやさしいマシンへと進化しており、従来の板金加工プロセスを刷新する。
新 NC 装置「AMNC 4ie(アムエヌシー フォー アイ イー)」は、社会課題と環境課題にこたえる ため、Easy(誰でもつかえる)、Efficiency(どこでも使える)、Environment(環境にやさしい)、 Evolution(お客さまとともに発展する)の4つの“E”をコンセプトに、世界の製造現場を支える。
「AMNC 4ie」搭載のファイバーレーザマシンは、アイドリング時チラーやコンプレッサを自動で調節 し、CO2 排出量を最大 65%削減する。また、作業者を顔認証し、一人ひとりの熟練度に合わせ た操作画面の起動、言語表示を自動で行うなど、製造現場の人材の多様化に対応した使いやす いマシンへと進化した。
ファイバーレーザマシンは、「AMNC 4ie」により、CO2 排出量のモニタリングが可能となった。 顧客は取引先に提出するレポートを簡単に作成することができる。さらに、モバイル端末に よるリモート操作を採用し、マシンから離れた場所でも稼働状態を監視できるほか、「材料の管理」、 「スケジュール作成」、「加工のリモートスタート」などが一元管理できるので、一人で複数台のマシ ン操作を可能とし、一人当たりの生産性向上に役立つ。
ベンディングマシンは、時代の要請に応えて駆動方式を油圧ハイブリッド駆動から電動サーボモ ーター駆動に変更した。これにより精度の高い加工を実現するとともに、消費電力とランニング コストを大幅に低減する。また、作業者の段取り作業を軽減する AI 機能を盛り込み、生産性も 向上する。アマダが長年顧客とともに培ってきた板金曲げ加工のノウハウをもとに、画期的 なガイダンス機能を搭載した。オペレーターに追従して動くモバイル HMI が、危険な作業や難 易度が高い作業を行う時、アイコンや音声操作で作業者にアドバイスする。初心者でも安心して作業を進めることができるため、人材の早期戦力化が望める。
そのほか、今回出展するそれぞれの展示会では、各地域のニーズに合わせた自動化ソリューシ ョンや現場管理ソフト、EV 化に対応した微細溶接機を紹介する。例えば JIMTOF では、ファイバ ーレーザマシンの自動化ソリューションとして材料をストックする多段棚を紹介する。この新開発 の棚は従来機と同等の設置床面積と高さで、材料積載量を約 1.5 倍に高めた。
アマダグループは、環境負荷低減への貢献やデジタル技術を駆使した加工のスキルレス化や 技能伝承、工場全体の最適化、自動化に対応する新たなソリューションを開発し、これらの課題解 決に貢献する。総合的な生産性向上に顧客ともに挑戦することで、モノづくり産業全体の支援をしていく。
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