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日立、約104億円投じて米メリーランド州に鉄道車両製造の新工場建設

 ㈱日立製作所の鉄道システム事業におけるグループ会社である日立レールは10月19日、7,000万米ドル(約104億円(*1))を投資して、米国メリーランド州ワシントン郡にある41エーカー(約16万6,000m2)の土地に、新しい鉄道車両工場(以下、新工場)と800ヤード(約730m)の試験線を建設すると発表した。現地時間18日に、建設開始を記念して鍬入れ式を実施し、新工場の最終デザインとイメージ画像を発表した。

 新工場のフル操業後は、日立レールの直接雇用460人を含む1,300人の雇用を創出する。コロンビア特別区、メリーランド州、バージニア州での新しい雇用者には年間計3.5億米ドル(約520億円)もの収入に加え、地域に大きな経済効果をもたらす。

 2024年初旬の開業に向けた建設計画は順調に進んでおり、整地、外壁の一部が完成した。建設工事は米国の建設会社であるRyan Companies US, Inc.(ライアンカンパニーズ)が主導している。

 メリーランド州ラリー・ホーガン知事とメリーランド州選出のデビッド・トローン下院議員は、ワシントン首都圏交通局(WMATA)のランディ・クラーク局長とともに、日立レールのアンディー・バーCEOの案内で新工場予定地を訪問し、新工場のデザインと建設工事の進捗を確認した。

 2024年度第1四半期に完成後、新工場はワシントン首都圏交通局のワシントンメトロ向け8000系電車256両の製造を開始する。この契約は2021年3月に発表され(*2)、オプションを含めると最大800両の規模になる。新工場のフル操業開始後は、日中シフトのみのベースでメトロ車両から高速車両までの幅広い車種を月間20両製造が可能。

*1 1ドル=149円で計算。以降に記載される為替換算による日本円表記も同様の単位を使用。

*2 2021年3月17日付ニュースリリース「日立が米国ワシントン首都圏交通局と地下鉄車両最大800両の設計・製造に関する契約を約2,398億円で締結」

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