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IHI 、ASEAN初となる事業用発電設備での燃料アンモニアの小規模混焼を実施

・東南アジアでの社会実装の早期化につなぐ

 IHIは10月13日、インドネシア国営電力会社PLNの100%子会社であるPT PLN Nusantara Power(ヌサンタラ パワー)(以下、PLN NP)と共同で、Gresik(グレシック)ガス汽力発電所1号ボイラにおいて、燃料アンモニアの小規模混焼をインドネシアで初めて実施したと発表した。

 12日に行った燃料アンモニアの小規模混焼は、当該発電所の1号ボイラのバーナを部分的に少量混焼用バーナに改造し、混焼を実施した。燃料アンモニアの混焼に向けて、各種設備導入のうえで大きな影響や障壁がないことを示すことができた。また、さらなる混焼率拡大に向けて今後の取り組みのイメージと必要な技術について、両社が共通認識を持つことができた。今回の事業用発電設備における、燃料アンモニアの化石燃料との混焼はインドネシアを含むASEAN諸国では初めての取り組みとなる。

 同日行われたセレモニーでは、インドネシア/エネルギー鉱物資源省やPLNから主要幹部も出席し、インドネシア初となる燃料アンモニア混焼の実施について、その技術的先進性や実施意義に対して共通認識を持つことができた。今後のインドネシアにおける発電分野の脱炭素に向けて、意義ある大きな一歩となった。

 インドネシア政府およびPLN、PLN NPは、2060 年までに温室効果ガス排出量ゼロを目指し、火力発電所におけるカーボンニュートラル燃料の利活用を検討している。これに則り、PLN、PLN NPおよびIHIは、石炭火力を含む火力発電所において、特に燃焼時にCO₂を排出しないアンモニアや、再生可能エネルギーとしてインドネシアで利活用が期待されているバイオマスなどの混焼、さらには専焼技術について、具体的な検討を行っている。混焼実証を通じて、インドネシアを端緒とした、ASEAN諸国におけるカーボンニュートラル燃料への理解促進および早期社会実装を図る。

 IHIは、同事業を通じて世界全体、ASEAN諸国でのカーボンニュートラル実現に向けた具体的な方法を示し、持続可能なエネルギートランジションを推進する。また、カーボンニュートラル燃料の多様な利用モデルを示すことで、燃料アンモニアを含めたカーボンニュートラル燃料の社会実装の早期実現と、質の高いインフラ提供によるグローバルな環境負荷の低減に貢献していく。

 なお、この取り組みは、一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)より2022年7月に受託した日アセアン経済産業協力委員会(AMEICC)の「(令和3年度補正予算「アジアグリーン成長プロジェクト推進事業」)発電分野における日本の脱炭素技術のASEAN展開に向けた協力促進事業」に係る業務の一部として実施している。

 ニュースリリース

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