・経済産業省「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」で採択
JCRファーマ(兵庫県芦屋市)は10月3日、経済産業省の「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」 に応募し、9 月 30 日付で同事業に採択されたと発表した。今後、同事業における補助金を用いて、神戸サイエンスパーク内における新製剤工場の建設を計画していく。
■採択された整備事業の内容
(1) 事業名:ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業
(2) 事業内容:今後脅威となりうる感染症への備えとして、平時は企業のニーズに応じたバイ オ医薬品を製造し、感染症パンデミック発生時にはワクチン製造へ切り替えられるデュアルユース設備を有する拠点を整備するとともに、ワクチン製造に不可欠な製剤化・充填設備や、医薬品製造に必要な部素材等の製造設備を有する 拠点等を整備しようとする場合に、設備導入等を支援する。事業は、神戸サ イエンスパークに建設中の新型コロナウイルスワクチン原液新工場が受領する 厚生労働省の整備事業に続くものである。
(3) 補助金交付決定額 確定後速やかに発表する。
(4) 事業実施予定期間 2023年1月1日~2026年4月30日
■整備事業への申請理由
JCRファーマは、これまでバイオ医薬品の研究、開発、製造を自社で一貫して行ってきており、現在は、独自の血液脳関門通過技術 J-Brain Cargo®を用いたタンパク質製剤の研究開発を順次進めている。また、ワクチン原液の製造受託実績もあることから、これら の経験、実績を活用し、デュアルユースによるワクチン生産体制の構築が可能と判断 し、整備事業への申請を行った。
なお、JCRファーマは整備事業を活用することにより、自社製剤の生産設備の更新や、自社 バイオ医薬品の需要増加時の安定供給対応が可能になるとともに、有事においては隣接する原薬工場(現在建設中)と連携しワクチンの受託生産を一貫して行うことで、日本国内での感染症パンデミック発生時における迅速かつ安定的なワクチン供給に寄与 するものと考えている。
■今後の見通し
整備事業への採択を受け、今後、新工場の建設について検討・精査していく。新工場建設の詳細については取締役会決議後、速やかに発表する。