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関東精機、江田工場(前橋市)敷地内に新棟を建設

・「働きやすさ」と「環境負荷低減」に配慮した工場

 関東精機(群馬県前橋市大渡町2-1-10)は9月30日、2024年4月期を最終年度とする中期経営計画に基づき、生産能力の増強、生産性の向上およびBCP(事業継続計画)の達成を目的として、江田工場(群馬県前橋市江田町456)敷地内に新棟を建設することを決定したと発表した。

 新棟建設により、同社のモットー(行動規範)でもある「開拓者精神」を存分に発揮できるよう、イノベーティブかつオープンな環境を提供し、顧客やサプライヤーなどあらゆるステークホルダーに安心してもらえ、綺麗で、働く人に優しい「ウェルビーイングな工場」の実現を目指す。

 新棟は主に半導体製造装置向け液温自動調整機の製造工場として、2023年8月の竣工を予定しており、投資額は約7億円を見込んでいる。

 同社は1961年に現在の江田工場にて、自動車部品の製造から事業を開始し、その後現在の主力製品である「オイルマチック」(油温自動調整機)の開発・生産に軸足を移して、ものづくりの要である工作機械の精度を支える役割を60年以上にわたり担ってきた。

 近年では、「オイルマチック」で培った、超精密工作機械向けの熱変位抑制の技術やノウハウが半導体製造装置向けにも活用され、その旺盛な需要も相まって、生産能力の増強に加え、リードタイム短縮のための生産性の向上、また安定供給のための体制づくりが喫緊の課題となっている。

 この課題に応えるべく、江田工場にある既存の建物を取り壊し、新たに新棟を建設することで、(1)現行比1.5倍の生産能力の達成(2)現行比+20%増の生産性の向上(3)本社工場(前橋市)との相互バックアップによるリスクの分散 を目指し、顧客に安心して製品を愛顧してもらうための仕組みを整える。さらに、屋根にはパネル容量100Kwの太陽光発電システムを装備し、安定電源の確保とCO₂排出量の削減を図る。

 新棟建設に参画する設計監理、建設、金融機関などのプロジェクトメンバーは、全て地元(前橋市)に本社・拠点を置く企業で構成されており、同社のもう一つのモットーである「Think GLOCAL(地域に根ざし、世界に貢献する)」を体現している。各社それぞれが持つ強みを結集し、特徴ある支援メニューなどを活用しながら、ワンチームでプロジェクトの成功を目指す。

 同社は今回の新棟建設にあたり、そのプロセスも含めてノウハウを蓄積し、竣工後は今後展開を予定する工場のデジタル化・ロボット化など「スマート工場」のモデルと位置づけ、同社の企業使命「ブランドを支えるブランドでありたい」を実現するためのフラッグシップ(旗艦)工場として、活用を進めていく。

<新工場の概要>
名称:関東精機株式会社 江田工場E3棟
建設予定地:関東精機株式会社 江田工場敷地内(群馬県前橋市江田町456
延床面積:約2,000㎡
階数:地上2階建て鉄骨造
投資額:約7億円
着工時期:2022年10月
竣工時期:2023年8月
設計監理:株式会社石井設計
施工:佐田建設株式会社

 ニュースリリース

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