千代田化工建設は9月21日、ドイツの クリーンテクノロジー企業である INERATEC GmbH(ドイツ カールスルーエ、以下、INERATEC 社)と覚書を締結したと発表した。
協業は、化石燃料の代替となる持続可能なカーボンニュートラル燃料需要の世界的高まりと、これら代 替燃料を生み出す最新技術のニーズに対応するもの。千代田化工建設の培ってきたエネルギー全般への知見及 びプロジェクト遂行力と、INERATEC 社の最先端 PtX テクノロジーを組み合わせることで、e-fuel、更には 持続可能な化学品類の製造がより確かなものとなる。
PtX テクノロジーは脱炭素社会実現の為に重要な技術の一つであり、この戦略的協業は、今後拡大していく 日本並びにアジア太平洋地域における e-fuel 市場を開拓していくもの。
千代田化工建設理事の櫻井公穂営業本部長は、「当社はエンジニアリング会社として、2050 年までに達成すべきエネ ルギー変革に向けて、カーボンニュートラル社会の実現に必要となる新規技術開発及び技術導入を率先し て推進し、社会実装に向け取り組んでいく責任がある。今回、INERATEC 社のコンパクトで革新的な PtX テクノロジーと、当社のエンジニアリングの知見とプロジェクト遂行手法を組み合わせ、Sustainable Aviation Fuel (SAF)製造案件を含む e-fuel 製造プロジェクトの実現に積極的に取り組んでいきたい」と 話している。
INERATEC 社の Managing Director である Dr. Ing. Tim Böltken は、「INERATEC 社にとって、協業 は新たに日本並びにアジア太平洋市場を開拓する上で大きな一歩であり、グローバル企業である千代田化工建設と共にこの一歩を踏み出すことを非常に楽しみにしている。INERATEC の PtX テクノロジーは、 化石燃料に頼っている多くの産業基盤を環境に充分配慮した未来型のカーボンニュートラル社会に移行促 進させる上で、大いに貢献できると確信している」と述べている。
覚書を通じ、INERATEC 社の革新的な Power-to-X(PtX)テクノロジーを日本並びにアジア太平洋地域 における e-fuel 製造プロジェクトに適用し、脱炭素社会の実現に貢献することを目指していく。
■千代田化工建設株式会社
千代田化工建設株式会社は世界をリードする総合エンジニアリング事業者です。1948 年の創業以来、世 界 60 か国以上で石油・ガス、化学、石油化学など幅広い事業分野で設計・調達・建設(Engineering, Procurement and Construction: EPC)から運用、保守のサービスを提供しています。 URL:https://www.chiyodacorp.com/jp/
■INERATEC 社
INERATEC 社は Power-to-Liquid 分野における先駆者であり、持続可能な燃料及び化学品を製造するた めのテクノロジーや、モジュラー式装置の製造技術を持っています。Power-to-X や gas-to-liquid のモジュ ールケミカルプラントは、再生可能エネルギーと CO 2 をはじめとした温室効果ガスから、持続可能なケロシ ン、カーボンニュートラルガソリン、クリーンディーゼルまたは合成ろう、メタノールまたは合成天然ガスを生 成します。INERATEC 社は 2016 年に設立され、航空分野等の様々な輸送分野で持続可能な燃料と化学 品の可用性を推進すべく、ドイツにて工業規模の power-to-liquid の実証プラントを運用しています。 URL: https://www.ineratec.com
ニュースリリース
*リリース内容から一部「ですます調」で表記しています。