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花王、スペインに合成香料生産設備を増設

・欧州の香料事業強化

 花王は8月12日、合成香料 Methyl DihydroJasmonate*(メチル ジヒドロ ジャスモネート:以下MDJ)の欧州市場シェアNo.1維持・拡大に向けて、スペインのKao Chemicals Europe オレッサ工場に生産設備を増設すると発表した。

 Methyl DihydroJasmonate(メチル ジヒドロ ジャスモネート)は優雅でみずみずしいフローラル(ジャスミン)の香りを付与し、幅広くコンシューマープロダクツ製品に使用される基幹香料原料で、2021年の推定市場規模は20,000トン。

 他素材との親和性が高いため幅広い製品に使用されるMDJは、最大の市場である欧州の需要が堅調で、グローバル年平均成長率を4%と見込んでいる。

 花王では2001年からスペインでMDJを生産しており、欧州市場を中心として更なる需要拡大に対応するために新設備を増設する。新設備の生産能力は既存の倍以上を見込んでおり、2022年12月完成、2023年初めの稼働を予定している。

 新設備には独自開発技術の製造法を採用し、生産性向上とCO2排出量の年間2,000トン削減、塩分を含む排水の100%(年間850トン)削減による排水処理エネルギーの低減などを実現している。

 合成香料供給メーカーとして有数の花王は、MDJの供給では欧州市場でシェア1位。欧州のエシカルな動向や環境規制への対応が可能な高い技術と安定供給能力により、さらなる事業の強化をめざす。

 ニュースリリース

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