4〜6月期におけるわが国経済は、新型コロナ感染対策と社会経済活動の両立による制限緩和を背景に、景気は緩やかに回復してきたが、原材料価格の高騰や半導体をはじめとする部品の供給制約など の影響がみられた。また、ロシア・ウクライナ情勢の長期化やエネルギー価格の上昇、円安の進行による物価の上昇などから景気の 先行きに不透明感が出てきている。
設備投資は、企業収益の持ち直しや環境などの成長分野への取組みにより回復が進んだ。また、製造業全般における自動化投資や電子産業における情報通信技術の用途の拡がりを背景とした投資は継続して行われ、堅調に 推移した。海外経済は、欧米を中心にコロナ禍からの早い立ち直りが奏功し、底堅い回復が続いた。東南アジアも、活動制限の緩和により経済活動が正常化し、輸出の増加とともに景気が回復した。一方、中国では、ロックダウ ンによる物流の混乱などが影響し、設備投資に足踏みの状態が見受けられた。
■セグメント別の業績
<自動機械部門>
その結果、売上高は3,613百万円 (前年同期比10.8%増) 、セグメント利益はセールスミックス及び開発 費の増加により、280百万円 (同12.8%減) となった。
<機器部門>
国内市場では、データセンターや車載向けに堅調な半導体需要を背景に、半導体製造装置向け売上高が増加した。また、工作機械向けや環境対応車に関連した製造設備向け売上高は引き続き堅調に推移した。海外市場では、需要が旺盛だった前年同期と比べると中国の売上高は減少したが、引き続き高い水準で推移している。一方、半導体設備投資が堅調な韓国や台湾、経済活動が回復基調の欧米、活動制限 が緩和された東南アジアの売上高は増加した。
その結果、売上高は34,427百万円 (前年同期比14.3%増) 、セグメント利益は売上高増加により、5,513 百万円 (同8.0%増) となった。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
通期連結業績予想については、部材や原材料の供給制約による生産への影響は受けているものの、製造業全般における自動化投資が継続するなど受注は好調に推移しているため、2022年5月13 日に発表した業績予想(下記)からの変更はしていない。
2023年3月期(2022年度)連結業績予想は、売上高1,460億円(前期比2.7%増)、営業利益185億円(同3.5%増)、経常利益185億円(同2.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益130億円(同3.4%増)。
なお、2022年7月1日から2023年3月31日までの期間における為替レートは1米ドル120円を前提としており、こちらも変更はない。