営業利益は値上げ効果や為替の改善などの増益要因があったが、原材料価格の上昇や物流費の増加などの減益要因により、前年同期比 265 億円(18.0%)減の 1,210 億円となった。税引前利益は営業利益の減少に伴い、前年同期比 178 億円(11.9%)減となり 1,316 億円となった。法人所得税 は 309 億円の負担、持分法による投資損益は 12 億円の利益となり、四半期利益は前年同期比 112 億円(9.9%)減の 1,020 億円となった。親会社の所有者に帰属する四半期利益は前年同期を 117 億円 (11.4%)下回る 912 億円となった。
■部門別の概況(部門別の外部顧客への売上高及びセグメント利益の状況)
<機械部門>
国内売上高は前年同期比 3.0%減の 1,556 億円となった。米価下落、経営継続補助金の終了により農業関連商品が減少した。
海外売上高は前年同期比 20.5%増の 9,406 億円となった。北米では、トラクタは受注残の解消及
び、ディーラー在庫充足のための出荷が進み、建設機械はインフラ工事需要により堅調に推移した。
同部門のセグメント利益は値上げ効果や為替の改善などの増益要因があったが、原材料価格の 上昇や物流費の増加などの減益要因により、前年同期比 18.5%減少して 1,173 億円となった。
<水・環境部門>
同部門はパイプシステム関連製品(ダクタイル鉄管、合成管等)、素形材・都市インフラ関連製品(反応管、スパイラル鋼管、空調機器等)、環境関連製品(各種環境プラント、ポンプ等)により構成されてい る。
同部門の売上高は前年同期比 4.2%増加して 1,527 億円となり、売上高全体の 12.1%を占めた。 国内売上高は、建設設備向けの合成管が増加し、前年同期比 2.6%増の 1,319 億円となった。海外売上高は、反応管やポンプの増収により前年同期比15.6%増加し、208 億円となった。
同部門のセグメント利益は増収効果があるものの、原材料価格の上昇により前年同期比 26.6%減少して 97 億円となった。
<その他部門>
同部門は各種サービス事業などにより構成されている。
同部門の売上高は前年同期比 14.7%減の 116 億円となり、売上高全体の 0.9%を占めた。同部門のセグメント利益は前年同期比 7.0%増加して 17 億円となった。
■連結業績予想に関する定性的情報
2022 年 12 月期の売上高は前回予想時(2022 年 2 月 14 日)から 1,900 億円増の 2 兆 6,400
億円を見込んでいる。為替相場が想定よりも円安に推移していることに加え、第 2 四半期でのインドの EKL 社の連結子会社化、タイでの農業機械の増加などにより、海外売上高が増加する見込みのため、上方修正とした。
営業利益の予想については、売上高予想、為替及びインフレーションの動向などを踏まえ、前回予想を 100 億円上方修正し、2,600 億円とした。また、税引前利益は前回予想比 200 億円増の 2,730 億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は、前回予想比 70 億円増の 1,850 億円とした。
なお、足元で新型コロナウイルス変異株の感染が世界的に拡大している。今後さらに状況が悪化した場合には、業績にも影響が出る可能性があるが、現時点では想定が困難なため業績予想には反映していない。
業績見通しにおける想定為替レートは、1米ドル=127 円、1ユーロ=135 円としている。