日立造船 は7月28日、2022 年 2 月に買収を通じて日立造船グループに加わった Hitachi Zosen Inova Steinmüller (ドイツ、以下、HZI Steinmüller)が、このほどFortum Oyj(フィンランド)とオ―ストラ リアの Macquarie グループ傘下の Green Investment Group(英国)との合弁会社である Fortum Glasgow Ltd.が英国スコットランドで建設を計画しているごみ焼却発電プラント向けに、主要機器の供給を行う契約を受注したと発表した。
Hitachi Zosen Inova は、過去に英国で2件のごみ焼却発電プラントの受注で高い評価を受けており(ベッドフォードシャー州ルーカリー、レスターシャー州ニューハースト)、今回、日立造船グループとして3事例目の受注に至った。
スコットランドでは、持続可能な廃棄物管理やリサイクルの推進、廃棄物の埋立削減に取り組 んでおり、そうした施策の一環としてごみ焼却発電プラントの建設を進めている。
HZI Steinmüller は同プロジェクトにおいて、ごみ焼却発電プラントの主要機器である火格子 やボイラの設計、供給、試運転の業務を行う。同プラントの稼働後は、年間 35 万トンの廃棄 物が処理され、発電された電力はベースロード電源として供給される予定。
日立造船グループは、これまでに国内外で約 1,000 件のごみ処理プラントを納めている。今後は 欧州でも大型の EPC( Engineering・Procurement・Construction:設計・調達・建設)だけで なく、HZI Steinmüller を通じて機器納入やメンテナンス事業を拡大していく方針だが、今回の受注はその成果が表れたもの。
日立造船グループは、今後もごみの衛生的な処理やクリーンエネルギー技術を通じて、国連サミッ トで採択された SDGs(持続可能な開発目標)達成や循環型社会の実現に取り組んでいく。
<受注概要>
発注者 :Fortum Glasgow Ltd.
(Fortum Oyj と Green Investment Group との合弁会社)
建設地 :英国 スコットランド グラスゴー
South Clyde Energy Centre
ごみ処理量:35 万t/年
発電出力 :45MW
納期 :2025 年第 4 四半期
<HZI Steinmüller について>
株主 :Hitachi Zosen Inova AG(スイス)100%、日立造船間接 100%子会社
本社所在地:ドイツ ノルトラインヴェストファーレン州 Gummersbach
代表者 :Thomas Kurt Feilenreiter (Managing Director)
事業内容 :ごみ焼却発電プラントの設計・調達・建設・メンテナンス、火力発電所等向け排ガス処理施設の設計・調達・建設
<Fortum Oyj について>
本社所在地:フィンランド エスポー
事業内容 :水力発電、風力発電、原子力発電事業など
<Green Investment Group について>
本社所在地 :英国 スコットランド エジンバラ
事業内容 :グリーンインフラストラクチャープロジェクト投資