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DMG森精機、テクノロジーサイクル「チップブレーキング」を開発

・切りくずを細かく分断し、トラブル防止

 DMG 森精機は7月29日、送り軸に振動を与えることで切りくずを分断するテクノロジーサイクル 「チップブレーキング」を開発したと発表した。切りくずを細かく分断することで加工中の切りくずトラブルを防ぎ、 生産工程の自動化を促進する。

 機械加工の現場では、加工時に発生する長くつながった切りくずが工具やワークに巻きつき、加工不良や ワークの精度不良を引き起こす。また、チップコンベヤに切りくずが詰まることで機械停止や故障へつながり、 機械稼働率の低下に悩む顧客が多い。特に、切りくずが長くなりやすい被削材は、 切削条件やチップブレーカの選定だけでは切りくずを分断することが難しく、手作業による切りくずの除去やインチング、ターンミーリングによる加工方法の工夫や、クーラントの圧力を利用して切りくずを分断するなど、 切りくずトラブルに対してさまざまな対策が必要。しかし、これらの方法には追加の工具や設備導入に費用 が掛かることや、セットアップや除去作業に時間が掛かるという課題がある。

 テクノロジーサイクル「チップブレーキング」は、このような切りくずのトラブルに悩む顧客に最適な ソリューション。主軸回転と工具の送り軸方向への振動を同期させることで、非切削時間を設けて切りくずを分断する。

 切りくずが長くなりやすい樹脂や純銅、純アルミニウムでも確実に切りくずを分断することが可能。また、外径旋削だけでなく、溝入れや穴あけ、内径旋削などさまざまな加工方法に対応する。 チップブレーキングのプログラム作成は CELOS 画面から対話形式で簡単に実施することができ、振動負荷予測機能により安全な切削条件を事前に確認できるため、初めてチップブレーキングを利用する顧客にも簡単な操作で安全に加工できる。また、チップブレーキングは後付けにも対応しており、顧客が現在使用中の製品にも適用可能。

 チップブレーキングの導入により、切りくずトラブルが解消され、切りくずの除去作業が不要となるため、 切りくず処理の手間や費用を大幅に削減することができる。さらに、切りくずによる機械停止や加工不良が 低減するため自動化システムの導入も容易となり、顧客の生産性の向上をサポートする。

 詳細は、ニュースリリース

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