VDMA（ドイツ機械工業連盟）：2022年6月27日
これは、VDMAが6月21日から23日までに520社の会員企業を参加させたフラッシュ調査の現在の数字の結果です。
VDMAのチーフエコノミスト、Dr. Ralph Wiechers（ラルフ・ウィーチャーズ博士）は次のように述べています。
「機械エンジニアリング分野の企業の87%が、現在、サプライチェーンが著しくまたは深刻に損なわれていると感じています。機械エンジニアリングは、自社製品とともに世界中に存在しているだけではありません。また、サプライヤーの世界的なネットワークを活用しています。ウクライナでの戦争、中国の封鎖、中央積み替え地点での交通渋滞、配送中および当社独自の生産中のコンテナやスタッフ不足の取り扱い時間が大幅に長く、供給状況に影響を与えるマイナス要因のリストは長いです。」
前回調査と比べると、状況は再び悪化し、早期改善への期待は薄れつつあります。4月には、79%、すなわち機械およびプラントエンジニアリング部門から調査された10人のうちほぼ8人が、材料の供給が顕著または深刻な不足を報告しました。現在、これを報告しているのは10社中9社近くです。状況は見通しと似ています。今後3ヶ月以内に状況が解消されるとは誰も予想していません。
Wiechers （ウィーチャーズ）氏は次のように説明しています。
「電子部品の場合、ボトルネックは特に根強く残っています。44%が2023年後半からようやくより良い供給状況を見ている。機械エンジニアリング企業の87%が現在、サプライチェーンが著しくまたは深刻に損なわれていると考えています。」
■供給のセキュリティへの関心の高まり
サプライヤーの問題が根強く残っていることを考慮すると、2社に1社以上がすでに重要な原材料の調達戦略を変更しているか、近い将来に変更する予定です。
VDMAチーフエコノミストのWiechers（ウィーチャーズ）氏は次のように述べています。
「全体として、企業は供給のセキュリティに重点を置いています。この目的のために、対策を開始した企業またはすでに実施している企業の83%が、ターゲットを絞った方法でサプライヤーネットワークを拡大しています。77%が在庫を増やし、58%が可能な限り代替材料を探しています。企業の30%はすでに、予見可能なガス供給不足に備えています。
緊急事態に備えている企業の約4分の3は、まず、電気や石油によるバックアップシステムの設置など、自社にどのような選択肢があるかを検討します。約半数の企業が、社内ネットワーク事業者との緊密な連携が適切な準備措置であると考えています。そして、3分の1は、ガス供給の減少の程度に応じて、サプライヤーと時差のある緊急時対応計画を作成しています。」
熟練労働者の不足は激化しており、リスクとなっています 。熟練労働者の不足もここ数ヶ月で頭角を現しています。企業の78%は、著しい、または深刻な人材不足を抱えています。そして、今後3ヶ月以内に人事状況が解消されると予想している企業はわずか3%です。
「企業の60%が、人口統計と熟練労働者の不足を大きなリスクと見なしています」とWiechers（ウィーチャーズ）氏は説明します。
したがって、機械エンジニアリングにおける8つの中心的な現在のトピックの中で熟練労働者の不足は、最大のリスクとして分類され、回答カテゴリの前に「インフレ/制限的金融政策」とさえ命名されました。
「今後数年間で退職する多くの熟練労働者を適切に置き換えるためには、若い若手従業員に機械エンジニアリングの魅力的なトレーニングと有望な人材を提供する必要があります。しかし、これだけでは需要を満たすには不十分です。労働格差を縮小するためにも、ターゲットを絞った移民が必要になるだろう」とWiechers（ウィーチャーズ ）氏は要求します。
一方、多くの企業は、デジタル化と自動化、そして回復力のあるサプライチェーンの開発を大きなチャンスと見なしています。グローバルサプライヤーとして、機械およびプラントエンジニアリングがここで中心的な役割を果たしており、積極的かつ楽観的に直面しています。今年がすべての負担にもかかわらず、ほとんどの企業にとって成長の年であるはずである。79%の企業が売上成長を予想していますが、これもインフレによって推進されています。また、中期的な将来見通しも肯定的であり、82%が前年比で投資を増やしたいと考えています。
ニュースリリース
＊リリース内容から「ですます調」で表記しています。