月島機械は6月28日 、ヤンマーエネルギーシステム、TC 月島エネルギ ーソリューション合同会社と構成する企業共同体で、長野県諏訪湖流域下水道事務所と「諏訪湖流域下 水道豊田終末処理場消化ガス発電事業に係る契約を締結したと発表した。
下水汚泥処理の過程で発生する消化ガス(バイオガス)は、メタンを主成分とする可燃性ガスで、 利用可能な再生可能エネルギー源の一つであり地球温暖化対策の一環としての有効利用が期待されている。
同事業は、長野県諏訪湖流域下水道豊田終末処理場で発生する消化ガスを有効利用し、民間の資金と ノウハウを活用した民設民営方式による下水処理場での発電事業。
月島機械では、全国の下水処理場に発電施設を建設し、「電気事業者による再生可能エネルギーの電気の 調達に関する特別措置法」に基づく固定価格買取制度(FIT)を利用した20年間の長期にわたる発電事 業の管理・運営を手掛けている。
同企業体と長野県は、2021年2月24日に本事業の「基本協定」を締結、2022年6月10日付で「消化ガス 供給契約」を締結した。同事業において、長野県は月島機械に建設用地及び発電の燃料となる消化ガスを提供することで、その対価を諏訪湖流域下水道事業の維持管理費として活用する。
月島機械は、下水処理場における汚泥処理に強みをもち、汚泥消化設備、ガス貯留設備および発電利用設 備の豊富な実績を誇るとともに、上下水道におけるPFI・DBO事業をはじめとした「ライフサイクルビジ ネス」を積極的に展開し、長期事業運営に必要な豊富な実績とノウハウを培ってきた。
同事業においてもそれらを最大限に活かし、効率的で安定した発電事業の運営を行うとともに、 これからも地球温暖化防止、脱炭素社会に貢献する消化ガス発電事業の普及拡大に向けて、積極的に 取り組んでいく。
<諏訪湖流域下水道豊田終末処理場消化ガス発電事業の概要>
事業名 :諏訪湖流域下水道豊田終末処理場
事業場所 :長野県諏訪市大字豊田字湖畔1866-1(豊田終末処理場)
施設概要:消化ガス発電設備 設備容量 300kW (ガスエンジン 25kW×12台) :
年間発電量:約230万kWh (一般家庭 約640世帯相当)
発電事業期間:2022年10月 ~ 2042年9月(20年間)
事業スキーム:画像