㈱三井E&Sマシナリー(東京都中央区)は6月16日、水素関連ビジネスの早期立上げを狙い、玉野機械工場敷地内に水素ガス供給設備(液化水素タンク、水素ガス圧縮機他)を建設すると発表した。。
三井E&Sマシナリーの基幹製品である舶用大型ディーゼル機関、産業機械・往復動圧縮機の生産拠点である玉野機械工場敷地内に、1,000Nm3/hの大容量の水素ガスの供給を可能とする設備を建設、完工時期は23年6月末を予定している。設備の中核となる水素圧縮機は、20MPaの高圧供給を可能とする往復動圧縮機であり、同社同様、㈱三井E&Sホールディングスの子会社である㈱加地テックが供給する。
昨年度、ダイハツディーゼルと共に国土交通省補助事業「海事産業集約連携促進技術開発費補助金」に採択された。同補助事業において、今回の供給設備から、三井E&Sマシナリー所有の大型舶用エンジン(出力7MW)へ大容量の水素を供給し、水素燃焼の技術開発を行うと共に、燃料供給と大型機関のカップリング運転技術を確立し、水素燃焼推進プラントの技術開発を加速する。 また、天然ガス焚きガスタービンSB5N(発電出力1MW)の、水素混焼・専焼技術開発の一役を担う。
2023年4月㈱三井E&Sホールディングスは純粋持株会社体制を解消し、三井E&Sマシナリーを吸収合併し、㈱三井E&Sとして生まれ変わる。新生三井E&Sの成長戦略の一つである”グリーン戦略”に基づき、次世代燃料である水素の貯蔵・供給・利用に関する技術とノウハウを取得し、脱炭素化社会の実現に貢献していく。