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コマツ、豪州マインサイトテクノロジーズ社を買収

・安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場を顧客と共に実現
・坑内掘り鉱山向け通信デバイスと坑内測位による最適化プラットフォームを提供

 コマツは6月15日、豪州の100%子会社を通じて、坑内掘り鉱山向けの通信デバイスと坑内測位による最適化プラットフォームのプロバイダーであるMine Site Technologies Pty Ltd(オーストラリア ニューサウスウェールズ州、以下、マインサイトテクノロジーズ社)を買収することを決定したと発表した。クロージングに必要なすべての手続きが完了していることを条件として、7月1日に買収を完了する予定。なお、買収による連結業績への影響は軽微という。

 鉱山業界では、世界的な資源需要の増加や採掘の深度化を背景に、今後は露天掘りから坑内掘りへ工法移行が進むことが見込まれている。坑内掘り工法は、地中深くに坑道をつくり鉱脈を採掘する方法であり、顧客は現場の安全性・生産性向上のため、鉱山オペレーションのデジタル化および自動化を目指している。坑内掘り現場において従来一般的であったアナログ無線通信から、高速・低遅延デジタルコミュニケーションに移行し、現場内の通信の安定化や通信情報量の増大化、リアルタイムでの作業員・鉱山機械の位置情報の把握や自動化への対応、3次元地形情報の取得などを可能とする技術が必要不可欠になっている。

 買収するマインサイトテクノロジーズ社は、光ファイバーによる広帯域通信システムをベースシステムに用いた坑内掘り専用の通信デバイスによって、坑内での作業員同士・鉱山機械同士の通信および位置検出を可能とするソリューションを開発・製造・販売している。坑内掘りオペレーションにおけるデジタル化・自動化促進に寄与するソリューションとして、資源大手の顧客をはじめ、世界各国の鉱山での実績を有している。また、マインサイトテクノロジーズ社が有する坑内掘り専用の通信デバイスは、坑内のみならず、地上とも坑内位置情報を通信することが可能。マインサイトテクノロジーズ社は、坑内掘り環境で得られる情報を見える化し、地上のオペレーションセンタなどからの管制による最適化を可能とするプラットフォームを開発・販売している。これらのソリューションにより、坑内現場のデジタル化に重要な構成要素である、デジタルツインをリアルタイムに生成することが可能となる。

 コマツは、通信デバイスや最適化プラットフォームの導入実績やノウハウをもつマインサイトテクノロジーズ社を子会社化することにより、坑内掘り分野における鉱山機械の自動化・遠隔操作化などのテクノロジーソリューション領域を進化させ、顧客の現場の安全性・生産性の向上により一層貢献していく。

 コマツは、新中期経営計画 「DANTOTSU Value – Together, to “The Next” for sustainable growth」の成長戦略として、「モノ(建設・鉱山機械の自動化・自律化)」と「コト(現場プロセス全体の最適化)」で、世界中の現場をデジタル化し、安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場を顧客と共に実現するとともに、坑内掘りハードロック向け鉱山機械事業の拡大を目指している。今後も、ダントツバリュー(収益向上とESG課題解決の好循環を生み出す顧客価値の創造)を通じて、未来の現場に向けた次のステージに踏み出し、サステナブルな未来を次の世代へつないでいくため、新たな価値創造を目指していく。

<マインサイトテクノロジーズ社の概要>
会社名:Mine Site Technologies Pty Ltd.(非上場企業)
設立:1989年
所在地:オーストラリア ニューサウスウェールズ州 シドニー
代表:Haydn Roberts
事業内容:坑内掘り鉱山向け通信デバイス、坑内測位ソリューション、最適化プラットフォームの提供等
会社URL::https://mstglobal.com

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