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DMG森精機、CAM と機械をつなぐソフトウェアを開発

・加工現場におけるデジタルツインを実現

 DMG森精機は6月1日、ポストプロセッサ、切削加工シミュレーション、切削力最適化機能を 1 本で使用できるソフトウェア「CELOS DYNAMICpost(セロスダイナミックポスト)」の販売を開始したと発表した。

 近年、製品の多様化により加工ワークの複雑化が進み、複雑形状部品をワンチャッキングで加工できる 5 軸・ 複合加工機の需要が増加している。それに伴い、加工プログラムの生成に CAM ソフトウェアを使用される顧客が増加している。

 CAM で生成したツールパスはポストプロセッサにより、使用する工作機械の制御装置に適合した NC プログラムに変換する必要がある。工作機械や NC 装置の詳細な仕様が十分に反映されていない ポストプロセッサを実行すると、NC プログラムの多大な修正作業が発生する。また、修正を行わず、そのまま 加工すると機械停止や主軸干渉につながる恐れがある。そのため、同社の工作機械に適合する ポストプロセッサの準備や、高精度な切削加工シミュレーションを効率良く行いたいという要望が多くあった。

 今回開発した CELOS DYNAMICpost は、従来、個別に購入が必要だったポストプロセッサ、切削加工 シミュレーション、切削力最適化機能の 3 つの機能を 1 つに統合した PC ソフトウェア。CAM で作成した ツールパスをポストプロセッサで NC プログラムに変換後、切削加工シミュレーション機能により加工形状の評価、干渉チェック、加工時間の予測を行い、切削力最適化機能で切削負荷を評価して、加工条件を最適化した NCプログラムを自動で生成する。切削加工シミュレーションには同社のデジタルツイン技術を用いることで、機械構造や軸の加減速、工具交換時間など、同社の工作機械が持つ機能を忠実に再現しており、実際の 切削時間や切削力を正確にシミュレーションする。

 工作機械メーカーである同社が開発した CELOS DYNAMI Cpost は、同社製工作機械固有の機能を標準 サポートしており、機械の性能を最大限に発揮させる信頼性の高い NC プログラムを生成できるため、NC プログラムの修正作業を低減し、プログラム作成から加工開始までの時間を大幅に短縮する。また、CELOS DYNAMICpost は、試加工をデジタルでシミュレーションすることにより、実機での試加工をゼロにできるため、 消費エネルギーの削減にもつながり、持続可能な開発目標(SDGs)にも貢献する製品。

 詳細は、ニュースリリース

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