なお、「収益認識会計基準」の適用により、売上高は315百万円減少、売上原価は7百万円減少、販売費及び一般管理費は190百万円減少、営業利益は116百万円減少、経常利益及び税金等調整前当期純利益はそれぞれ60百万円増加している。
海外経済は、新型コロナウイルス感染再拡大など先行きに不透明感は残るが、米国ではワクチンの普及や労働力不足に対応する投資などを背景に景気は拡大基調となり、半導体や自動車市場などにおける需要が高水準に続いた。また、中国では5G関連や二次電池をはじめとする多くの市場で需要が好調に推移し、製造業全般で設備投資が積極的に行われた。東南アジアでは、活動制限の段階的な緩和により生産が回復し、輸出の増加とともに景気の下支えとなった。
■セグメント別の状況
<自動機械部門>
その結果、売上高は16,808百万円 (前期比18.7%増) 、セグメント利益は売上高増加により、2,413百万円(前期比45.4%増)となった。
なお、収益認識会計基準の適用により、売上高は386百万円増加、セグメント利益は60百万円増加している。
<機器部門>
国内市場では、5Gの普及などで堅調な半導体需要により、半導体製造装置向け売上高が増加した。また、自動車市場では環境対応車に関連した製造設備向け売上高、半導体や自動車用の設備で需要が旺盛な工作機械 向け売上高もそれぞれ増加した。
海外市場では、製造業全般で設備投資が継続した中国、半導体設備投資が堅調な韓国や台湾などで売上高が増加した。また、経済活動の回復が続いている欧米、活動制限の緩和により東南アジアの売上高も増加した。
その結果、売上高は125,390百万円 (前期比35.5%増) 、セグメント利益は売上高増加に生産性改善の効果も加 わり、19,443百万円(前期比93.0%増)となった。
なお、収益認識会計基準の適用により、売上高は701百万円減少、販売費及び一般管理費は190百万円減少、セグ メント利益は177百万円減少している。
■今後の見通し
次期の世界経済は、新型コロナウイルス感染拡大の長期化やロシア・ウクライナ問題をはじめとする地政学リスクの高まりなど、依然として不確実性は高いものの、ワクチン普及の進展による社会生活の正常化や生産活動に対 する制約が徐々に収束に向かうことが見込まれ、引き続き堅調に推移していくと予想される。
社会の価値観や市場そのものが大きく変化し、デジタル化が促進される中、CKDグループを取り巻く事業環境は、 製造業の自動化・省人化需要の高まり、半導体設備投資といった電子産業における投資拡大、自動車の電動化に向けた需要の増加等により、国内及び海外で高水準に推移することを見込んでいる。
ただし、半導体を中心とする部品不足の長期化や原材料高騰などのサプライチェーンリスクに加え、米中間の貿易摩擦が及ぼす影響、地震や自然災害が及ぼす影響、さらに地政学的リスクや為替変動が及ぼす影響に注視していく必要がある。
2023年3月期(2022年度)連結業績予想は、売上高1,460億円(前期比2.7%増)、営業利益185億円(同3.5%増)、経常利益185億円(同2.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益130億円(同3.4%増)。