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日本精工と独ティッセンクルップ、ステアリング事業の協業に関する基本合意書締結を発表

 日本精工(NSK)とティッセンクルップ(正式社名:thyssenkrupp AG、本社:ドイツ ノルトライン=ヴェストファーレン州エッセン市、以下thyssenkrupp)は5月12日、NSKのステアリング事業とthyssenkruppのオートモーティブ事業の合弁会社設立に関する基本合意書を締結したと発表した。

 両社のステアリング事業は、製品タイプ、顧客、地域の補完性が高く、多くのシナジーが見込まれる。また、両社の技術力を合わせることで、顧客の幅広く高い技術ニーズに応えることができ、グローバル市場におけるリーディング・サプライヤーとして長期にわたって貢献していけるものと期待している。

 thyssenkrupp CEOのMartina Merz氏は「当社は全ての事業でグローバルTOP3のポジションを築き上げるという明確な目標を持っており、技術及び戦略的な観点から積極的なパートナーシップの活用も行いながら、目標を成し遂げたいと考えています。当社は既に自動車業界で一定の地位を確立していますが、特にグローバル市場で成功していくためにはスケールエコノミクスが重要であり、NSKという高い技術力を持つ強力なパートナーと協働していくことで、更なる事業の強化とプレゼンス向上を目指していきます。」と述べている。

 一方、NSKの取締役 代表執行役副社長・CFOの 野上宰門氏は「thyssenkruppとNSKはお客様を第一に考える企業文化を共通認識として持っています。この合弁会社を通じて、より付加価値の高い製品・サービスを世界中のお客様に提供できるようになることで、お客様にとってのメリットも大きいものと確信しています。」と述べている。

 今後、両社で詳細を協議し、2022年度中に最終契約を締結することを目指す。

■NSKについて

 NSKは、1916年に日本で最初の軸受(ベアリング)を生産して以来、100年にわたり軸受や自動車部品、精機製品などのさまざまな革新的な製品・技術を生み出し、世界の産業の発展を支えてきました。1960年代初頭から海外に進出し、現在では30ヶ国に拠点を設け、軸受の分野で世界第3位、また電動パワーステアリング、ボールねじなどにおいても世界をリードしています。

 企業理念として、MOTION & CONTROL(TM)を通じて円滑で安全な社会に貢献し、地球環境の保全をめざすとともに、グローバルな活動によって、国を越えた人と人の結びつきを強めることを掲げています。2026年に向けてNSKビジョン2026「あたらしい動きをつくる。」を掲げ、世の中の期待に応える価値を協創し、社会への貢献と企業の発展の両立を目指していきます。

■thyssenkruppについて

 thyssenkrupp(ティッセンクルップ)は、伝統的に素材産業で強みを発揮してきた国際的な複合企業体で、世界10万人以上の従業員とともに、56カ国へ展開しており、2020/2021年度の売上高は340億ユーロとなっています。

 同社の事業は、オートモーティブ・テクノロジー、マテリアルズ・サービス、インダストリアル・コンポーネント、スチール・ヨーロッパ、マリンシステム、マルチトラックの6つのセグメントにまとめられており、約18,100件の特許および実用新案のポートフォリオを含む広範囲な専門技術をもって、社会の持続的発展に向けた高品質製品や知的産業プロセス、サービスの開発に取り組んでいます。

 thyssenkruppの株式はフランクフルト証券取引所(TKA)に上場している他、米国の米国預託証券(TKAMY)としても取引されており、また同社株式はMDAX指数(フランクフルト証券取引所における株価指数)に組み込まれています。

 ニュースリリース

 *リリース内容から一部「ですます調」で表記しています。

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