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三菱重工エンジニアリング、カナダに脱炭素事業の営業拠点を設立

・世界トップシェアのCO2回収技術をグローバルに展開し、CCUSビジネスを加速
2022-05-11
・CCUS実現に向けた関連プロジェクトの検討やインフラ整備が進む同国におけるプレゼンス向上を図る
・米国、英国に加えCCUS導入先進地域での営業体制を強化、海外の市場動向や顧客ニーズへ迅速に対応

 三菱重工グループの三菱重工エンジニアリング(MHIENG、横浜市西区)は5月11日、カナダ西部のアルバータ州カルガリーに脱炭素事業の営業拠点「Mitsubishi Heavy Industries Engineering(Calgary Branch Office)」を設立したと発表した。三菱重工グループの知見を結集して取り組むエナジートランジション戦略の一環として、MHIENGが有する世界トップシェアのCO2回収技術をさらにグローバルに展開するべくタイムリーな営業活動を推進し、同国におけるプレゼンス向上を図る。

 環境保全に積極的な取り組みを進めるカナダは、CO2を回収して転換利用や貯留を行うCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)の有望市場。同国では2019年に連邦炭素税が導入され、2030年までに段階的に税額を増やしていく予定であり、各州においても脱炭素関連プロジェクト向けの補助金制度が導入されている。また、輸送や貯留といったCCUSを成立させるための各種インフラも整備されつつあり、アルバータ州、サスカチュワン州をはじめとした各州で、数多くのプロジェクトについて具体的な検討が進められている。

 今回の営業拠点設立により、こうしたカナダ市場の動向や顧客ニーズへの迅速な対応が可能となる。脱炭素事業における海外拠点としては、北米統括拠点のMHIA(米国三菱重工業)ヒューストンにあるエンジニアリング事業部「ESD(Engineered Systems Department)」に加え、昨年7月に設置したMHI-EMEA(欧州・中東・アフリカ三菱重工業)ロンドン本社の脱炭素事業拠点「DBD(Decarbonization Business Department)」があり、CCUS導入に先進的な地域への営業体制を強化中。

 三菱重工グループでは、エナジートランジションの事業強化に戦略的に取り組んでおり、CO2エコシステムの構築はその中の柱の一つ。CO2を回収して転換利用や貯留を行うCCUSは、カーボンニュートラル社会を実現するための有効な手段として注目されている。エナジートランジション戦略の一翼を担うMHIENGは、高性能なCO2回収技術をグローバルに展開することを通じて、脱炭素分野のリーディングカンパニーとして地球規模での温室効果ガス排出削減に貢献するとともに、地球環境保護に寄与する独自技術のさらなる開発に向けた取り組みを継続していく。

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