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日精樹脂、熱硬化性樹脂製品の用途拡大に向けた新型専用射出成形機を開発

・熱硬化性樹脂製品の用途拡大に向けた新型専用射出成形機を開発

 日精樹脂工業は4月28日、熱硬化性樹脂を用いた成形部品の大型化に対応するハイブリッド式専用射出成形機FWX760III‐130BK型を開発、6月1日より受注を開始すると発表した。

 熱硬化性樹脂は、熱を加えると「硬化」という不可逆的な化学反応を起こし、三次元架橋によって強固に結びつくことで、優れた耐熱性や熱時機械的強度、電気的特性を発揮する。熱可塑性樹脂では要求特性を満たすことができないような用途分野、例えば電気器具、配電盤などの電気絶縁部品や半導体関連、食器類、自動車部品等において欠かすことのできない樹脂材料である。

 各国政府によるカーボンニュートラル目標が設定され、その達成に向けて各産業界で取り組みが本格化している中で、自動車産業においても脱ガソリン車、EVシフトの動きが鮮明になっており、車両の軽量化やモジュール設計による部品の複合一体化、CASE対応に伴う電子部品点数の増加などで、これまで以上に樹脂素材への高機能・高付加価値ニーズが高まっている。

 改めて熱硬化性樹脂の優れた特性に着目し、熱硬化性樹脂の最大手である住友ベークライトと連携し、同社の大型化対応の熱硬化性樹脂技術と当社の熱硬化性専用の中大型射出成形機、さらに両社が保有する成形技術の融合により、射出成形による熱硬化性の成形品としては、国内初となる成形品重量1kg以上の大型成形品の実用化に成功した。

 同社は、射出成形機の専業メーカーとして、熱可塑性をはじめとする多彩な素材の利用技術と各種成形機を開発しており、熱硬化性についても1965年より専用射出成形機を各業種向けに提供している。

 今回、さらなる用途拡大に向けて、(1)熱硬化性樹脂(フェノール樹脂)製品の大型化、(2)材料の高機能化(長繊維等)に対応した熱硬化性樹脂専用の中大型射出成形機を開発した。

 詳細は、ニュースリリース

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