東急建設は4月20日、脱炭素社会の実現を目指し、クレーンでの建設業界初となるリニューアブルディーゼル(以下RD)の使用をESR東扇島ディストリビューションセンター新築工事作業所の重機より開始したと発表した。
RDは廃食油や動植物油等を原料として製造されており、重機に使用することでライフサイクルアセスメントベース※1で約90%のCO₂排出量削減となる環境配慮型の燃料。
RDはリニューアブル燃料の一種。リニューアブル燃料には、RDとSAF(Sustainable Aviation Fuel)があり、生成過程が同じでRDより軽量のSAFは、航空機用のジェット燃料としても使用されている。リニューアブル燃料は、既存の重機や機器設備にそのまま使用することができるドロップイン型燃料のため、エンジン改修や追加設備投資の必要がない。またディーゼル燃料に比べ排出ガス微粒子が微量であるため、重機やトラックなどの排ガス浄化装置交換が減り、排出ガス微粒子を除去するアイドリングも短時間となるため、エンジンへの負担が少なくメンテナンスコスト削減も見込まれる。脱炭素施策に係る導入コストを最小限に抑え、CO₂排出削減にも大きく貢献できるため、今後更なる利用拡大が期待される。
そして今回、さらなる環境負荷の軽減とメンテナンスコスト削減メリットのあるRDを使用することで、より一層現場でのCO₂排出量削減を推進し、脱炭素社会の実現に貢献していく。
※1ライフサイクルアセスメントとは、ある製品・サービスのライフサイクル全体(原料生産、製品生産、流通、廃棄、リサイクルなど)または、その一部段階における環境負荷を定量的に評価する手法。
※2 環境負荷の少ない軽油代替燃料「GTL 燃料」を国内建設現場で採用(2021年9月10日リリース)