kikai-news.net

日立造船、スイスのごみ焼却発電施設内に水素の製造施設を建設

 日立造船は4月12日 、100%子会社で、ごみ焼却発電施設の設計、建設、メンテナンスなどを手がける Hitachi Zosen Inova AG(スイス、以下、HZI)が、スイス北部のアールガウ州 Buchs にあるごみ焼却発電施設に、水素の製造施設を建設すると発表した。2022 年 6 月に着工し、23 年春の本 格稼働を予定している。

 スイスは、カーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能エネルギーへのエネルギー転換を 進めており、水素の活用を推進している。
今回、HZI は、Aarau-Lenzburg 地域廃棄物処理組合(スイス)と共同で、ごみ焼却発電プラ ントで発電した電力を使用して水素を製造するプロジェクトをスイスで初めて実施する。

 同プロジェクトにおいて、HZI は施設の建設を担当し、建設後は 3 年間施設を所有し、運営業務も行う。
 施設の製造能力は 550 Nm3 / h で、製造した水素はスイスのガス事業会社の Messer Schweiz AG が買い取り、産業用途および地方公共交通機関や自家用車の燃料として供給される。稼働後は、約 10〜15GWh の電力に相当する約 200t/年の水素が製造される予定。これ は、水素自動車が約 2,000 万 km 走行する量(約 1,000 台分)に相当する。

 日立造船グループは、今後もクリーンエネルギー技術を通じて、国連サミットで採択された SDGs (持続可能な開発目標)の達成や循環型社会の実現に取り組んでいく。

<施設の概要>
水素製造量:約 200t/年
建設地:スイス北部 アールガウ州 Buchs 本格稼働予定:2023 年春

 画像:プロジェクトで利用するごみ焼却発電施設

 ニュースリリース

モバイルバージョンを終了