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タダノ、「世界初の電動ラフテレーンクレーン」商品化計画を発表

・カーボンネットゼロの実現に向け、2023年内の製品発売目指す

 ㈱タダノは4月13日、中期経営計画(21-23)で掲げる「2050年カーボンネットゼロ」の実現に向けた「Tadano Green Solutions*」の一環として、「世界初となる電動ラフテレーンクレーン」の商品化計画を発表した。今後、さまざまな業界・パートナーの支援を得ながら、2023年内の製品発売を目指す。

■製品の構想
 現在、タダノのLE製品は「ディーゼルエンジン」を搭載し、現場まで走行するとともに、エンジンの回転力で油圧ポンプを動かし、より重いものを、より高く吊り上げることができている。特にクレーンの場合は車両重量が大きく、 稼働・走行には多くの軽油を消費し、多くのCO2を発生している。製品が排出するCO2は、タダノグループの工場など事業活動で排出するCO2を大きく上回る。未来の地球のため、気候変動対応のために、製品のCO2排出削減は大きな課題となっている。

 タダノは先日、電気の力で油圧ポンプを駆動するシステム「E-PACK」の日本発売を発表した。E-PACKを使用すれば、クレーン作業時はエンジンを始動させずに作業できるため、作業時のCO2排出をゼロにすることができる。

 今回、電気の力で作業と走行ができる、世界初の電動ラフテレー ンクレーンの日本向け製品の商品化計画を発表した。電動ラフテレーンク レーンは、クレーン作業・走行ともにCO2排出をゼロにすることができる。すでに試験は実施中であり、今後さまざまな業界・パートナーの支援を得ながら、2023年内の発売を目指す。

*Tadano Green Solutionsとは 社会の一員として、地球環境の改善、脱炭素社会の実現に貢献するためのタダノグループの取り組みを「Tadano Green Solutions」と名付けている。

■タダノグループが目指す未来
 タダノグループは「企業は社会や人との調和の中で生かされている存在」という創業当時からの考え方に沿って、ステークホルダーとの調和を重視した事業活動を行ってきた。これに沿って「社会の一員として、地球環境の改善に貢献したい」「次なる100年を見据え、企業の長期的な成長につなげたい」という思いから、ESG・SDGs推進に取り組んでいる。 2021年4月には、2050年を目途に「カーボンネットゼロ」を目指していくことを宣言した。その過程として、グループ長期環境目標として「2030年まで に事業活動におけるCO2排出量25%削減」「製品におけるCO2排出量35%削減 (いずれも2019年度比)」を設定し取り組んでいる。

 「Tadano Green Solutions」として、E-PACKの日本発売や、今回発表する 「世界初の電動ラフテレーンクレーン」の開発は、いずれも製品におけるCO2排 出量の削減に大きく貢献できるものと考えている。また電動化によって操作におけるAIとの相性も良くなり、安全・品質・効率の面で大きく寄与する可能性も生じてくる。今後は、ラフテレーンクレーン以外の製品・カテゴリにおいても、積極的に電動化の検討を進めていく。

 ニュースリリース

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