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三菱重工、ウズベキスタンのタシケント熱電併給所向けにH-25形ガスタービン2基を受注

・トルコのEPC担当企業チャルックエナジー社を通じて、2024年の運転開始を予定
・タシケント熱電併給所(JSC Tashkent HPP)向けでは隣接の1号設備向けに次いで2件目

 三菱重工業は3月30日、ウズベキスタン共和国の首都タシケント市に建設される天然ガス焚きコージェネレーション(熱電併給)設備向けに、出力3万2,000kWのH-25形ガスタービンを2基受注したと発表した。同市内の熱電併給事業を手掛けるJSC Tashkent HPP社が運営する同設備の中核機器となるもので、EPC(設計・調達・建設)取りまとめを行うトルコのチャルックエナジー社(Calik Enerji)を通じてガスタービン発電設備(機器)を納入、2024年に運転を開始する予定。タシケント熱電併給所向けとしては、隣接する既存の1号機設備(注1)として2013年からH-25形ガスタービン1基および排熱回収ボイラーが稼働しており、今回の受注は既設機の信頼性が評価されたものとなる。

 同プロジェクトには、日本の独立行政法人国際協力機構(JICA)が円借款(JICA電力セクターローン)を供与する。H-25形ガスタービンは三菱重工の日立工場で製作する。

 H-25形ガスタービンは、長時間の運転実績により高い信頼性が確認されたヘビーデューティ型ガスタービン(注2)で、1987年の初号機受注以来、国内で30基、海外向けには今回の案件を含めて160基に達する豊富な実績と運用を誇っている。排ガス温度が高いという特長から、排ガスを有効利用するコージェネレーションなどのプラント構成において強みを発揮し、従来のガスを直接ボイラーで燃焼させる熱電併給設備に比べ、プラントの高効率化ならびにCO2の削減に寄与する。

 ウズベキスタン共和国は独立後、天然ガスなど豊富に産出されるエネルギー資源を背景に安定的な経済成長を続けてきており、持続的な経済発展のためには電力と熱の安定供給が不可欠とされている。三菱重工は、同国ではナヴォイ火力発電所(Navoi-1,2)、タリマルジャン(Talimarjan)、トゥラクルガン(Turakurgan)火力発電所、シルダリヤ(Sirdarya)火力発電所向けに、天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)設備の供給を通じて同国の経済発展にエネルギー供給の面で寄与してきた。今回のプロジェクトも、天然ガスという自国資源を活用した高効率熱電併給設備の導入として、同国のさらなる電力供給の安定化およびエネルギーの効率化に寄与することが期待されている。

 三菱重工は、国営ウズベキスタン電力会社グループとの良好な関係を維持・発展させながら、GTCC発電設備をはじめ高効率で環境に優しい熱・電力エネルギー創出技術の普及をサポートし、ウズベキスタンの経済発展と持続可能な社会整備に貢献していか。

1国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)およびウズベキスタン政府による省エネモデル事業として東北電力株式会社を通じて納入されたもの。

2一定の出力を維持して長時間連続運転することを前提として設計されたガスタービンで、信頼性に優れ、手入れしやすく低い保守頻度で運転できることが特長。

■三菱重工グループについて(原文ママ)
 三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
 長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 モビリティの電化・知能化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

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