2017年に初号機を納入した「VEGA®」ボイラは、川崎重工および川崎重工の中国合弁企業であるACKと共同開発した先進的ボイラで、世界的な温暖化対策への関心の高まりを受け、省エネ製品の更新需要拡大を背景に、順調に受注実績を積み上げてきた。従来型とは異なる伝熱管構造を採用することでコンパクトかつ効率的な排熱回収を可能にし、高い発電出力を実現している。
また、代替燃料・代替原料が大量に使用されるようになり、ダストの付着性が高まっていることから、除塵効果の高いハンマリング装置を新たに開発し、高い除塵能力を有している。製品の先進性および高い信頼性などが総合的に高く評価され、日本をはじめ、中国・アジアなど各国の企業から受注している。
世界でカーボンニュートラルに向けた動きが加速する中、セメント製造の焼成過程でも省エネ対策として、高効率排熱回収ボイラを利用した排熱発電出力の向上が求められている。
川崎重工は、1980年に国内初のセメント排熱発電設備(排熱回収ボイラを含む)を納入して以来、世界のリーディングカンパニーとして国内のセメント排熱発電設備13件をはじめ、ドイツ、トルコ、韓国、中国、ベトナム、インド、パキスタンなど世界で269件の納入実績を有し、発電出力合計は約280万kW、CO2削減量は年間約1,600万トンに達している。今後も引き続き、省エネルギー・環境保全に貢献する製品の開発・販売を積極的に展開し、持続可能な社会の実現に貢献していく。
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