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メニコン、約180億円投じマレーシアにコンタクトレンズの新工場

 ㈱メニコンは3月1日、完全子会社であるメニコンマレーシア(本社:51-21-A Menara BHL Bank, Jalan Sultan Ahmad Shah, 10050 Penang, Malaysia)が、マレーシアのケダ州クリム工業団地に、主に1日使い捨てコンタクトレンズを製造するマレーシア初の工場を設立するため、6億5千万マレーシアリンギット(約180億円)を投資すると発表した。

 今回の投資は、100%子会社のメニコンマレーシア社を通じたもので、敷地面積20万平方メートル内に新しい建物と設備を設置する予定。また、工場の延床面積は45,000平方メートルで、持続可能な開発目標(SDGs)を見据え、再生可能エネルギーを活用するための太陽光パネルや、室温上昇を防ぐための庇など、環境にも配慮した設計とする予定。

 2025年の生産開始予定時には、約100人の従業員を雇用する見込みで、価値の高い雇用を創出しながら、質の高い投資のためのグローバルなハブとして、マレーシアをさらに最前線に位置付けることになる。

 国際貿易産業省(MITI)のDato’ Seri Mohamed Azmin Ali上級大臣は、「メニコンの高度に自動化された工場設立の決定は、マレーシアが、医療機器のような規制の厳しい産業の高い要求に応える能力と、投資家のビジネス目標の達成を手厚くサポートできるビジネス環境を有していることを表しています。この投資は、より広範の事業分野への多角化とマレーシア人に価値の高いキャリア機会を創出するという点で、我々の国家投資目標(NIA)に合致しています。さらに、工場の設計と建設におけるメニコンの持続可能目標の取り組みに対するコミットメントは、より環境に優しい投資事業を目指すマレーシアのESG目標に合致しています。」と述べている。

 マレーシア投資開発庁(MIDA)の最高経営責任者(CEO)であるDatuk Arham Abdul Rahmanは、上級大臣と同様に、「MIDAは、パンデミックの間、メニコンの投資を具現化するためにメニコンと密接に協力してきました。この継続的な支援には、経済への混乱を最小限に抑えてマレーシアへの貿易や投資を活性化するために、投資家がマレーシアに渡航できるようにするビジネス客向けのワンストップセンター(OSC)の役割も含まれます。我々は、メニコンの投資がマレーシアにとって新たな大きな一歩となり、同社の成長が地域の医療機器産業と人々にとって有益となることを期待しています。」と述べている。

 ㈱メニコン代表執行役の田中英成氏は、「マレーシア工場は、メニコングループの中で最大規模の工場となり、既存のシンガポール工場と合わせて、国際市場での事業成長を牽引することが期待されます。業界で求められる高い品質管理要求に応えるべく、ケダ州の新工場はスマート工場として設計し建設する予定です。世界的な近視人口の増加により、コンタクトレンズ市場、特に1日使い捨てコンタクトレンズが近年成長しております。この需要増に対応するため、コンタクトレンズの生産・搬送・出荷を含む全供給工程を統合システムで結び、業界の高性能設備に支えられた高い生産性と品質管理を可能にします。私たちは、国際競争力、自然災害のリスク、言語など、さまざまな観点から各国を評価し、最終的にマレーシアを長期的な安定操業を実現するための最適な立地先として選びました。マレーシア政府との長期にわたる強い絆は、新拠点でのスムーズな立ち上げ、1日使い捨てコンタクトレンズの世界的な需要への対応、及びマレーシア経済への貢献を後押ししてくれると考えています。」と述べている。

 メニコンの投資プロジェクトは、2021年4月に国際貿易産業省(MITI)のDato’ Seri Mohamed Azmin Ali上級大臣により東京で開催された貿易投資会議(TIM)において協議された。同プロジェクトの承認と2022年8月の建設開始は、マレーシア政府が質の高い海外投資の受け入れを歓迎し支援するという継続的な取り組みを示すもの。

<MIDA>

 マレーシア投資開発庁(MIDA)は、マレーシアへの製造業およびサービス業への投資を管理・促進する、国際貿易産業省(MITI)傘下の政府の投資促進・開発機関。クアラルンプール・セントラルに本部を置き、12の地域事務所と20の海外事務所を有している。MIDAは、現代の技術革命から生じるチャンスをつかむための、企業の戦略的パートナーであり続けている。

 ニュースリリース

 

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