・リモート技術支援サービスと組み合わせた軸受診断サービスも展開
NTNは2月17日、軸受(ベアリング)の異常を検知する「NTNポータブル異常検知装置(*1)」の海外地区における販売を開始すると発表した。
「NTNポータブル異常検知装置」は、設備の振動測定や、軸受の異常検知と損傷部位の推定を可能とする装置。手のひらサイズのコンパクト設計で持ち運びがしやすく、マグネットやねじなどで設備に取り付けるだけで簡単かつ短時間で測定が可能。
近年、生産ラインの安定稼働を目的として搬送や油空圧機器など付帯設備の予防保全の重要性が増す中、人材不足などを背景とする機械保全のノウハウの蓄積・伝承が課題となっており、機械の異常を検知するツールのニーズが高まっている。
同商品は、高い利便性や測定データの正確さに加え、NTN技術者が本商品による振動などのデータから軸受の状態を診断・分析するレポートサービスも好評で、国内では100件以上の同商品の販売やレポートサービスの提供実績がある。
今回、さらなる販売拡大を目的に、米州、欧州、アジアなどにおいて同商品の販売を開始する。販売を開始するにあたっては、測定結果の表示単位にインチを追加したほか、Wi-Fi通信の安定接続のための電磁ノイズ対策など、商品仕様の一部について改善を行った。また、製造現場の情報を日本のNTN技術者と共有し、適切な支援を行うリモート技術支援サービス(*2)と組み合わせることで、本商品の使用や軸受の診断・分析もサポートする。NTNは、商品の海外地区における販売を含め、補修需要のさらなる取り込みによりアフターマーケット事業の拡大を図るとともに、診断・分析サービスや軸受のセンサ化によるモニタリングサービスなど、ハード(商品)とソフト(サービス)を組み合わせた新しいビジネスモデルの構築を進めていく。
*1)2020年5月25日プレスリリース:軸受の異常検知サービスを拡充
*2)2021年6月11日プレスリリース:リモートによる技術支援サービスを開始