4〜12月期の我が国経済は、海外経済の回復を背景とした 輸出の増加が、製造業を中心に企業収益や設備投資の改善に寄与し、また、新型コロナワクチンの接種の進展や、 新型コロナウイルス感染症の急速な感染拡大を受けて発出されていた緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置が、9月末に全都道府県で解除されたことにより、個人消費についても回復傾向となった。一方、半導体や主要部品の不足、原材料価格やエネルギーコストの上昇、コンテナ輸送能力の不足による運賃高騰など世界的なサプラ イチェーンの混乱が、企業の生産活動に及ぼす影響に加え、欧米各国で過去最多の感染者数を記録した感染力の強い新型コロナウイルスの変異株が、国内においても急速に拡大しつつあり、国内経済の先行きに不透明感が高まる 状況となっている。
<産業機械>
産業機械部門の売上高は、128億77百万円(前年同期比10.7%増、12億49百万円増)、営業利益は、8億42百万円(前年同期比19.6%減、2億4百万円減)となった。第3四半期期末の受注残高は、亀戸駅前歩道橋架替工事(東京都江東区)や中央自動車道新小仏トンネル工事向け密閉式吊下げ型コンベヤ(SICON®)などの受注があったが、 マテリアル機械やプロジェクト案件の受注残高が減少したため、前年度末に比べ減少した。小名浜港 湾国際バルクターミナル向けの荷役設備や中央新幹線第一首都圏トンネル新設(北品川工区)工事向け密閉式吊下げ型コンベヤ(SICON®)等について、出来高に対応した売上高を計上した大型プロジェクト案件や橋梁などのコン トラクタ事業は、増収となった。また、マテリアル機械は、増収となりましたが、部品、オーバーホールなど の減収により、減益となった。
<ロックドリル部門>
ロックドリル部門の売上高は、227億13百万円(前年同期比31.0%増、53億72百万円増)、営業利益は、6億28百万円(前年同期は9億45百万円の損失)となった。前年同期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたが、当期は国内外ともに増収となった。特に、海外については、円安による増収効果に加え、主として、北米におい て、米国政府の追加経済対策による公共工事の発注、住宅着工の増加などを背景に、企業の設備投資意欲が改善し、建設機械需要は旺盛となっており、油圧ブレーカ、油圧クローラドリルの出荷が大幅に増加した。
<ユニック>