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SCREENホールディングス、約100億円投じて半導体製造装置の生産体制を強化

2023年1月より彦根で新工場の操業を開始

 ㈱SCREENホールディングス(京都市上京区)は1月28日、中長期の生産整備計画「彦根グランドデザイン」に基づき、彦根事業所内に新工場となる「S3-4(エス・キューブ フォー)」建設を中心とした設備投資を決定したと発表した。新工場の操業開始は2023年1月を予定している。

 生産能力強化および生産効率向上を主眼に置き、2018年に策定し進めてきた中長期の生産整備計画「彦根グランドデザイン」。その一環として、設備投資を前倒しで実施することを決定した。総工費は100億円規模となり、新工場「S3-4(エス・キューブ フォー)」建設のほか、生産能力増強に伴う廃液処理や人員増加のための施設拡充、既存設備の改修、厚生施設の建設なども行う。半導体製造装置事業としては、2019年1月に竣工した「S3-3(エス・キューブ スリー)」以来の工場建設となる。

 今回の設備投資の中核となるS3-4は、枚葉式洗浄装置「SUシリーズ」の主力工場であるS3-3に連結される予定で、S3-3で生産された装置やユニットの出荷前洗浄工程を強化することで、生産開始から出荷まで従来に増して効率の良い生産フローを実現する。

 近年、5G対応スマートフォンの普及や、DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展に伴うデータセンター需要の拡大に加え、EV、自動運転などの車載関連、産業機器を中心としたIoTインフラの急速な普及により、半導体デバイスの需要が世界規模で増加しており、大手デバイスメーカーでは高水準の設備投資が続くと予想されている。

 SCREENホールディングスは、「彦根グランドデザイン」をベースに、好況が見込まれるデバイスメーカーへの製造装置の安定供給を果たすとともに、SBT※の達成に向け、今回の設備投資における再生エネルギー採用、空調設備更新など、省エネルギー投資も継続的に進めていく。

<新工場の概要>
名称:「S3-4(エス・キューブ フォー)」(S3はSafety、Smart、Speedの頭文字)
所在地:滋賀県彦根市高宮町480-1
建築面積:約5,285平方メートル
延床面積:約9,625平方メートル
構造:鉄骨造 地上2階建
総工費:約100億円(今回の設備投資全体の金額)
操業開始: 2023年1月予定
主な業務: 主力製品である枚葉式洗浄装置の生産など
※ SBT(Science Based Targets イニシアチブ):科学的根拠に基づいたCO2排出削減目標の設定を求める、地球温暖化防止に向けた国際的なイニシアチブ

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