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富士電機 、SiCパワー半導体の増産に向けた設備投資を決定

 富士電機(本社:東京都品川区)は1月27日、パワー半導体の生産拠点の一つである富士電機津軽セミコンダクタ㈱青森県五所川原市)に、SiCパワー半導体の増産に向けた設備投資を決定したと発表した。2024年度に量産を開始する計画。

 富士電機は2023年度を最終年度とした5ヵ年中期経営計画(2019年度~2023年度)で、パワー半導体に合計1,200億円の設備投資を行うことを発表し、Si(シリコン)8インチウェハの前工程生産ラインを中心に設備投資を行っているが、電動車や再生可能エネルギー向けの需要増加を背景に、今回のSiCパワー半導体への投資も含めて、パワー半導体への設備投資額は1,900億円まで拡大する見込み。

 SiCパワー半導体は、SiC(シリコン・カーバイド)素材を使った、次世代のパワー半導体。現在はSi素材を使ったパワー半導体が主流だが、SiCパワー半導体を使うことで、搭載機器の省エネと小型・軽量化を実現する。富士電機は、2024年度のパワー半導体市場(同社が対象とする市場)を2兆円、うちSiCパワー半導体が約8%を占め、2021年度から2024年度のSiCパワー半導体の市場成長率は17%以上になると予測している。

 富士電機はこれまで、鉄道車両向けのインバータや、太陽光発電所の電力変換に使われるパワーコンディショナなど向けにSiCパワー半導体を開発、適用している。市場の拡大が見込まれる電動車向けにも適用範囲を広げ、脱炭素社会の実現に貢献していく。

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