日立造船は12月21日、100％子会社で、ごみ焼却発電プラントの設計、建設、メンテナンスなどを手がけるHitachi Zosen Inova AG（スイス、以下、HZI）が、英国スコットランドを中心に再生可能エネルギープロジェクトの開発を手掛けるBrockwell Energy Ltd. （英国）が設立した特別目的会社であるWestfield Energy Recovery Limitedより、ごみ焼却発電プラントの設計・建設および25年間の運営・メンテナンス業務を受注したと発表した。日立造船グループにとって、英国での運営・メンテナンス業務の受託は、今回が初めて。
スコットランドでは持続可能な廃棄物管理が推進されており、同施設においても廃棄物からのエネルギー回収や有価物の回収が行われる。同プロジェクトは、英国 スコットランド中部のファイフ（Fife）州キングラッシー近郊のWestfield炭鉱の跡地に新たなごみ焼却発電プラントを建設されるもので、厳しい排出規制の要件を満たすもの。プラント稼働後は最大で年間24万トンの一般廃棄物が処理され、発電された電力はベースロード電源の供給に貢献する予定。また、HZIは同施設の完成後、25年間の運営・メンテナンス業務を受託する。
日立造船グループは、国内外で約1,000件のごみ処理プラントを納めており、重要な市場と位置付けている英国とアイルランドでは、今回が16件目の受注となる。日立造船グループは、今後もごみの衛生的な処理やクリーンエネルギー技術を通じて、国連サミットで採択されたSDGs（持続可能な開発目標）達成や循環型社会の実現に取り組んでいく。
＜受注概要＞
発注者：Westfield Energy Recovery Limited
※Brockwell Energy Ltd. が設立した特別目的会社
ごみ処理量：最大24万t/年（ストーカ式焼却炉）
発電出力：23MW以上
建設地：英国スコットランド ファイフ州Kinglassie近郊（Westfield炭鉱跡地）
納期：2025年3月
運営期間：2025年3月～2050年3月