日本フルードパワー工業会(JFPA)は11月30日、2021年・年度油圧・空気圧機器需要見通しを見直したと発表した。油圧機器は、暦年が前年比19.4%増の4,026億円、年度は前年度比20.5%増の4,124億円と上方修正。空気圧機器は、暦年が前年比 29.8%増の5,347億円、年度は前年度比 27.7%増の5,482億円と、いずれも上方修正した。以下、リリース前文。
2021 年・年度油圧・空気圧機器需要見通し見直しについて
1.1 経済環境
こうした経済環境の中で、11 月に当会の総需要委員会及び油圧分科会並びに空気圧分科会を開催し、今般「2021 年・年度の需要見通し」の見直しを実施しましたので、その結果を公表します。
1.2 油圧機器出荷額
3月に需要見通しを議論した時点では、土木建機部門及び輸出を背景に緩やかに回復すると予測し、暦年ベー スで前年比 6.2%増を予測した。新型コロナによる物流の混乱などの影響は引き続き大きいが、中国の公共工事 拡大による油圧ショベル等の増産や工作機械の需要拡大等により、予測より大幅な回復を見せている反面、製鉄関係などの金属一次は 1月から 6月の実績ベースで前年比 27.0%減と振るわなく、改善も見えない状況の分野も ある。
この様な状況の中で、暦年は前年比 19.4%増の 4,026 億円、年度は前年度比 20.5%増の 4,124 億円と上方に修正予測した。
歴年ベース出荷額
2020 年 出荷額(実績) 3,371 億円(対前年比 13.2%減)
2021年 出荷額(見直し) 3,580億円(対前年比6.2%増)→4,026億円(対前年比19.4%増)
年度ベース出荷額
2020 年度 出荷額(実績) 3,422 億円(対前年度比 9.5%減)
2021年度 出荷額(見直し) 3,638億円(対前年度比6.3%増)→4,124億円(対前年度比20.5%増)
1.3 空気圧機器出荷額
同様に 3 月時点で、5G 関連や巣ごもり需要の増大予測から、暦年ベースで 10.8%増と予測していたところ、半導体製造装置や産業用ロボットは引き続き好調を維持に加え、特に輸出については、半導体製造装置関連の予想を上回る成長と各国の生産活動の回復により需要が伸びる一方、コンテナ不足や輸送費の高騰が続いているため、 この影響が不確定要素でもあるが、同暦年ベースで 9.5%増の予測から 41.6%増へと大幅な増加を見込んだ。
この様な状況の中で、暦年は前年比 29.8%増の 5,347 億円、年度は前年度比 27.7%増の 5,482 億円といずれも上方に修正予測した。
歴年ベース出荷額
2020 年 出荷額(実績) 4,120 億円(対前年比 0.6%減)
2021年 出荷額(見直し) 4,565億円(対前年比10.8%増)→5,347億円(対前年比29.8%増)
年度ベース出荷額
2020 年度 出荷額(実績) 4,294 億円(対前年度比 3.4%増)
2021年度 出荷額(見直し) 4,669億円(対前年度比8.7%増)→5,482億円(対前年度比27.7%増)
詳細は、油圧・空気圧機器の需要見通しの見直し(21年11月11日)